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「これって、ただの料理のレシピなんじゃ・・・」
「ええー!これが密書の内容!?僕が必死で守った密書がこんな内容なんて〜!!」

がっくりと肩を落とす喜三太。今にも泣きそうな様子にさくらはまぁまぁ元気をだして!と励ましている。庄左ヱ門はその密書を訝しげにみた。

「これ、確かにただの建長汁のレシピだけど、目的は中身じゃないのかも」
「どういうことですか?」

「喜三太がこの『密書』をオウギタケ渡す事そのものが目的だってこと。つまり、喜三太、君は囮だったみたいだよ」

おとり?と首をかしげる喜三太。さくらはやっと彼の言わんとしていることがわかった。

「そっか、喜三太さんの密書は囮で、本物の密書を届ける人は別にいたかも知れないってことですね」
「その通り。だとしたら今頃本当の密書はもう無事にオウギタケ城に届いている可能性がたかい!よかったじゃないか喜三太!」

ぐっと親指を立ててうなだれる喜三太ににこりと笑う庄左ヱ門。それをみても喜三太は口を尖らせていじけていた。

「よくないよ。あーあ、せっかく責任重大の仕事がきたと思ったのに・・・僕、忍者としてダメなやつなのかな・・・」
「そんなことないよ。これだって立派な仕事じゃないか」
「そうですよ!喜三太さん!落ち込まないでください」

でも、と喜三太は浮かない顔で続ける。

「今までだってただの偵察ばかりで、ミスも多くて・・・今だって密書を落としてしまったし、はぁ・・・」
「喜三太・・・」

完全に自信をなくしてしまった喜三太を不憫に思う庄左ヱ門。するとさくらが建長汁のレシピがかかれた密書を手に取った。彼女の瞳は燃えていた。

「こうなったら、この密書の通り、やりとげましょう!喜三太さん!」
「え?やりとげるって・・・何を?」
「オウギタケ城で建長汁を作るんです!!」

さくらの言葉を聞いた二人は、そろって驚いた声をあげる。

「さくらさん、これは囮の密書なんだよ?やりとげたことで何も変わらないんだよ?」
「囮でもなんでも、密書は密書!届けてやりとげるまでが任務よ喜三太さん!」
「なんだか言っている意味がよくわからないがすごい気迫だ・・・!喜三太!彼女のいうとおりにしてみよう!」

さくらの気迫になにかを感じた庄左ヱ門。喜三太は「別にいいけど・・・」と諦めムードだった。



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