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「そんなこんなで、僕達の密書の仕事は大成功だったわけ!」

次の日、椿亭の食事処で机に座りさくらの淹れたお茶を飲む庄左ヱ門と、嬉しそうに話す喜三太。さくらも一緒にその話を聞いていた。

「まさか本当にあれが本物の密書だったなんて・・・意外だった」

未だに信じられないという眼差しを二人に向ける庄左ヱ門。さくらは昨日の出来事を思いだす。

「密書を届ける喜三太さん、かっこよかったんですよ!忍者みたいで!」
「やだなぁ〜僕は忍者だよさくらさん!」

あはは〜と二人して笑い合うさくらと喜三太。すっかり喜三太のペースに飲み込まれていると庄左ヱ門は思った。

「それにしても建長汁定食かぁ。オウギタケ城と椿亭の仲を取り持つなんて、普通の忍者でもできないよ!さくらさんすごいじゃないか!」
「うんうん!さくらさんはすごい!君に言われなきゃ、僕の仕事も失敗してたわけだし!」

忍者二人にきらきらした目で見つめられるさくら。自分は落ち込んでいる喜三太を励ましたい気持ちもあり、行ったことだが結果的に良い方へと向かった。今後オウギタケ忍者もこの宿にくるだろう。忍者宿で一層名を上げそうだ。

「きっと忍者宿に、さくらさんは必要不可欠だよぉ!」

「いやー、誉めすぎですよ喜三太さん!というか忍者宿に私が必要不可欠って意味がわかりませんけど」
「細かいことは気にしない気にしない!」

今度は三人で笑う。

そんな会話を聞いていたものが一人。食事処の帳簿を取りに来た間宮である。彼はその会話を聞いてある思い付きを考えた。

(これを利用して、人をもっと呼び込むことができるかもしれない)

もとより商売気の強い間宮。さっそく取りかかろうと、倉庫から紙を持ち出し、筆ででかでかとこう書いた。

"忍者担当の女中相談員がいます。
情報厳守・相談無理有り!お悩みの方、是非忍者宿へお気軽にお越しください"

間宮がそんなことを書いているとは露知らず、さくらはいつものように椿亭で仕事をこなすのだった。


建長汁で仲直り -完-




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