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食事を終え、仁地寺を作るために作業を始めた一同。一所懸命に行ったおかげで半日で寺の目立つ場所の修理は完了し、治療薬や包帯も大方補充出来ただろうと和尚は言った。
さくらは椿亭の仕事があるため、夕方から町へ戻らねばならなかった。引き返す支度をし、門の前で和尚と話をしていると庄左ヱ門が走ってやってくる。
「さくらさん、ここから町は近いけど念のため送っていくよ」
「えっ!?いいいいやあのあの…」
昨日の一見から、さくらは庄左ヱ門をまともに見れなくなっていた。彼を見ようとするとぎこちなくなってしまいうまく話せない。
自分はいつもどのように彼と接していたかを今は思い出せないぐらいに動揺していた。そんなさくらの異変に気付いた庄左ヱ門は苦笑いした。
「あぁ、昨日の事はもう気にしないで。さぁ行こう」
彼は昨日さくらに対してきつく言ってしまったことに罪悪感があったのだろう。気にしない、その一言を聞いてさくらは少し平静を取り戻した。
(そうだよね。気にしないでいつものように…って私いつもどうしてたっけ??)
そんなことばかり考えて庄左ヱ門の言葉が頭に入ってこない。ぼんやりとした気持ちでしばらく歩いているといつもの町の入口が見えてきた。
庄左ヱ門がその入口の前で足を止める。
「ここまでくればいいかな。じゃあ、僕は仁地寺に戻るから」
「はい…あの、頑張ってください」
ありがとう、と彼が言うと足早に仁地寺へと去ってしまう。自分も椿亭に帰ろう。
どこかふわふわした気持ちで自分のいるべき場所へといつもの道をたどる。きっと昨日の一件で疲れてしまったのだろう。
椿亭に変えればいつもの生活に戻るはずだとさくらは思うことにした。いつもの慣れた通りがなぜか今日は少し鮮やかに見えた。
仁地寺を作ろう ー完ー
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