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「あとはどんな風に解決するかだけど・・・それにしてもさくらさん、本当に変な忍者に絡まれるよなぁ・・・守る方も大変だよ」
庄左ヱ門が腕を組みぼんやりとぼやく。その一言を伊助は逃さなかった。改めて、真剣な顔で伊助は庄左ヱ門に尋ねた。
「庄左ヱ門、さくらさんを守りたいって気持ちはどういう立場からなの?」
「・・・え、なんだよいきなり」
「いいから、言ってみなよ」
報告の時よりも真剣な伊助に戸惑う庄左ヱ門。その質問の意味を考える。
「僕はさくらさんが心配なだけさ」
「本当にそれだけ?」
「ど、どうしたんだよ、怖い顔して」
伊助の言葉に、庄左ヱ門はさくらの背中を思い出す。彼女はいつも寂しそうで孤独だった。家族もいないため、孤独故に自分を大切にしない一面もあって、そんな姿を見るたびに庄左ヱ門は何故か傷ついた。
「僕は彼女が幸せになってくれたら、嬉しいんだ。寂しい顔なんてみたくないんだ。でもさくらさんはいつも一人でいるような気がして・・・」
庄左ヱ門に言葉にならない熱い衝動が沸き起こる。それは自分ではどうしようもないと思う感情。本当はさくらの心から笑う顔がみたい・・・それに・・・
「おかしい・・・」
「なんかわかった?」
「なぁ、伊助は女の子に触れたいって思ったことある?」
「庄左ヱ門、直球すぎだよ」
「いや、ごめん。でも人って言葉だけじゃ限界があるだろ?伝えたいことが言葉を越えるとさ・・・触れたいって思うのかなぁ。いや、待てよ、他の女の人にそんなことは思わないし・・・そもそもこんな気持ちにならないし」
ぶつぶつと呟きながら考える庄左ヱ門。長年の付き合いでわかったことだが庄左ヱ門は自分の世界に入るとしばらくはかえってこない。答えが出るまで床の木目を数えていると突然そうか!と庄左ヱ門は声をあげる。
「僕はさくらさんを・・・」
「う、うん・・・」
「奥さんにしたいと思ってるんだ」
「ズゴーー!」
庄左ヱ門の結論に伊助は思わず改心のずっこけを見せる。ド派手にこけた伊助をみて庄左ヱ門は無表情でなにやってるの、と言った。
「段階を飛んでるし結論に至りすぎだよ。もっと、よくあるさぁ、好きとかそういう気持ちとかないの?」
「あるよ。幸せにしたいし、ずっと一緒にいたいって思う。これは好きってことで間違いない」
「庄左ヱ門、冷静。自分の事には疎いくせに気づくときは落ち着いてるんだから・・・」
庄左ヱ門は自分の胸に手を当て、もう一度さくらの事を思い出す。いとおしいと思う気持ちがいっぱいになって、この気持ちを彼女に伝えたいと思った。そしてさくらが望むなら、自分が彼女の世界の一部になりたい。一人の男として守りたいと自覚したのだった。
一度わかると大胆になる節がある庄左ヱ門。その気持ちの行く末が「奥さんにしたい」という言葉だった。
「どうやったら奥さんになってくれるかなぁ・・・僕忍者の駆け引きには慣れてるけどこういうのはよくわらなくて」
「って、奥さんにする方向なんだ・・・」
そんな話をしていると外で人が歩く音がした。複数、庄左ヱ門と伊助はふいにぱたりと黙り混んだ。
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