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いつもの会議室。目の前にいるのは八方斎。そして机においてあるのはドクたまの作った饅頭。今日は自分達の作ったドクタケイメージアップのアイデア発表日だった。

「ふふ、イメージアップのものはドクタケ饅頭か・・・なるほど考えおったな」

八方斎は饅頭を手に取りぱくりと一口食べる。かっと目を開き、開口一番にうまい!と言った。その反応に彼らも喜ぶ。

上出来の饅頭に八方斎も上機嫌になった。

「すばらしい!さすが優秀なドクたま達だ!これをドクタケ名物とし、ドクタケ饅頭として世にだし、ドクタケイメージアップを図るのだー!」

「あー、そのことなんですけどぉ・・・」

そんな意気揚々と叫ぶ八方斎にしぶ鬼がたじたじとして言った。皆は決して八方斎に目をあわせようとしない。

「あら、なぁに?」
「これ・・・ドクタケ名物じゃなくなりました!」

すみません!と一同息ぴったりに声と一礼を合わす。実は事前に謝る練習をしていたのだった。

「なぬー!?では何名物になったのだ!?」 
「ドクたま名物です!」

すかさず八方斎が問うていぶ鬼が待ってましたと間髪入れず答える。

「ドクたま名物だと・・・?ドクタケではなく?」
「はい。ドクタケではなく、ドクたまの名物になりました」
「この饅頭はドクタケ領内の町のあかやさんというお店で作って、すでにドクたま饅頭として販売されておりまーす」

ふぶ鬼、山ぶ鬼も続けて答える。すでに町にはドクたま饅頭と銘打ってあかやで売られてしまった以上、もう変更はできない。さらに町ではそのドクたま饅頭が大評判となり、町は賑わいを見せているのだった。

「そ、そ、それではドクタケではなく、ドクたまのイメージアップではないか!」
「お言葉ですが八方斎様」

すっとりんが間に入り帳面を見せる。そこにはドクたま饅頭の予算、支出、収入見込みが詳しく記載されたりんの売上帳だった。

「ドクたまのイメージアップは必ずしもドクタケに無関係とは限りません。ゆくゆく我々がドクタケ忍者になった暁には、この饅頭によるイメージアップの効果で町での人気が信頼へと変わります。それと、ドクたま饅頭の売上見込みも合わせてごらんになって考えられた方が、より結果はわかりやすいかと」
「どれどれ」

そこに書かれた内容はもちろん事実に基づいた正確な売上を書いている。悪くない金額に八方斎は、もう一度考えた。そして、いいだろう、と一言言った。その言葉に互いに視線を交わし合うドクたま達。

「ドクタケイメージアップの課題は合格だ!」
「ありがとうございます!」

会議が終わり、彼らは早速あかやへと向かい報告する。いきさつを聞いたあかやの店主も、言葉にはださないものの、嬉しそうだった。

「でもあかやさん、僕たちに協力してくれる気になったのはどうしてなんですか?」

しぶ鬼の何気ない疑問に店主はりんをみやる。

「そこの少年が、ドクタケを変えるっていってたからな。それにのっかってみたんだ」

それに焦ったのはりんだった。自分の素性や試験の内容をあかやの店主に話しているのでりんはひやりとした。

「い、いや、ドクタケとドクたまの考え方は違うからな・・・!そーいう意味だからな!それ以上ないからな!」
「なにあせってんの春鬼?」

ドクたま達は店主の言葉に別段疑りを持ったわけではなさそうでりんはほっとした。

そんなりんをそっと見ていたのはふぶ鬼。
彼はりんのずっと知りたかった苦手な物を知ることができた。しかし鬼の首をとったような気持ちも達成感などもなく、完璧そうな春鬼も、いろいろ思う人なのだと知ることができたという感想だ。なのでふぶ鬼がりんを目の敵にすることもなくなっていた。寧ろ、別の興味が湧いてきたのだった。

(春鬼のこと、もっと知りたいな)

それは単純な興味だった。今後は同じドクたまの仲間として、まだまだ未知数なりんに彼は密かに関心を向けることになるのだった。


イメージアップを図るのだー完ー



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