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「土井先生、これがそのドクタケ研修生からもらった出城の地図と設計図です」
あのあと、すぐに職員室へ向かった金吾。そこにはは組の教科担当土井と実技担当山田が明日の授業の準備をしていた所だった。
金吾は事情を説明し、懐から春鬼から受け取った紙を取り出した。
「これは!」
設計図を見て土井と山田が驚く。
「なんて粗末な出城なんだ・・・」
「ははは、やっぱり」
ハリボテみたいだと山田は呟く。
改めて地図と設計図を見る。地図をみると忍術学園から場所はそう遠くないところにあり、位置も学園を見渡せる場所にあるのだろう。もうひとつは設計図。武器や食料、そして火薬庫と大砲配備位置はその設計図ですべてわかった。
「よし、我らは組でこの出城を木っ端微塵に破壊しよう」
「できますか?」
土井の大胆な提案に金吾は戸惑う。土井は火薬庫を指差した。
「簡単さ。この火薬庫は大砲との距離を短くするために本丸に設置してあるだろう?要は本丸にさえ忍び込んで爆破すれば奴等はなにもできんだろう」
「じゃあ火薬庫に火薬がつまれるまで、その調査は僕にやらせてください!」
金吾の要望に土井はうなずく。彼がいぶ鬼と仲がいいのは知っていた。いつか、忍としてきちんと話をしておいたほうがいいと心配していたので、金吾のその言葉に土井はなにも言わなかった。
「いいだろう。頑張りなさい」
しかし、気になるのはやはりこの情報を持ってきたドクタケ研修生だ。
「ところで金吾、そのドクタケ研修生・・・名はなんと言った?」
「えーっと、確かしゅん・・・春鬼って言いました。小柄な男でした」
土井はその名を聞いて思い当たることがあった。数日前に学園にやってきたドクタケ忍術教室の魔界之小路からその名を聞いていたのだ。彼はこう言っていた。
『近いうちにドクタケ忍者の格好をした、春鬼というものが学園にくるかもしれません・・・お願いですが、その時は黙って彼女に協力してあげてください。きっと、ドクタケや学園のためにもなると思いますから』
たしか男ではなく彼女、女性だと思っていたが、きっと男のふりをしているのだろう。土井は黙って魔界之小路の言った通り、彼女の作戦に協力することにした。
「大丈夫だ金吾。春鬼は完全にドクタケ側の人間ではないかもしれない」
「え?」
「彼を信じなさい」
「わ、わかりました」
その間にも山田はずっと設計図をみていた。自分が出るほどのものではないと察したらしい。
「こりゃ火薬庫が爆発したら全滅だな」
何気なく放った山田の言葉。それはそのあと金吾も身をもって知ることになるのだった。
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