『ユリア、聞いてる?』
『なぁ、ユリア』
口癖のようにいつも繰り返される言葉。
少年のような屈託のない笑顔。
『ありゃ病気だ』と皆が呆れてしまう程だけど、あたしは何だか嬉しい。
島に上陸すると大体いつも酒場に行く彼は、時にはあたしを連れていったりしてくれるけど・・・
シャンクスの隣には綺麗な女性が座る事が多い。
そうすると、あたしはクルーの皆と一緒に飲む事が自然と多くなって、シャンクスを見てはヤキモキしてしまう。
皆は『お頭はいつもユリアの事ばかり言ってる』って言うけれど・・・
それでも一緒にいる時はいつも気にかけてくれて、心配しすぎじゃない?って時もあるけれど、ありがたくもあり、幸せだなぁと感じる。
あたしはシャンクス達みたいに闘えなくて、自分の非力さや無力さに落ち込んだ時、皆が口を揃えて言ってくれた。
『それでいい』
『今のユリアのままでいい』
そんな言葉をかけてもらって、シャンクスにずっとついていこう・自分にできる事を精一杯やろうと決めた。
あれから少しは成長できているのかは分からないけど、微力ながらもシャンクスの、皆の役に立てていると最近思えるようになってきた。
きっとこれからも変わらぬ風景の中で、いつもと変わらぬ日常を繰り返していくのだろう。
シャンクスの隣で、皆の傍で、ずっと一緒に生きていけたらいいなぁと思う。
〜end〜
2年以上ぶりくらいに書きました。
今までのものより大分短く、1ページで書き終わりました。
読んでくださり、ありがとうございます。
2018.7.5