こんにちは異世界
    #7

    「個性ってすげえな・・」


    切島君と轟君が戦っている様子を映し出しているモニターで観戦しながら出水が呟く。モニターの中には轟君が切島君に氷塊を出して攻め、切島君が身体を使って受け止めてる様子が映し出されている


    「なんかもう魔法じゃん、私も個性欲しい」

    「この世界で過ごしてるうちに現れたりして」

    「炎だす系の個性がいい。かっこよさそう」

    「太刀川さんに餅焼いてくれって言われそうだな」

    「・・・やっぱり炎系は絶対に嫌だ」

    「賢明な判断だ」


    毎日餅を持ってきては焼いてくれって言ってくる太刀川さん容易に想像出来る
    迅さんのサイドエフェクトなくても未来が視えるわ・・・



    「ケロケロ・・・個性は4歳までに発現するものなの、それ以降には発現されないとされてるわ」

    「マジか!可能性ゼロ!?」

    「そもそも個性って遺伝で受け継がれてるもんだしなぁ〜」



    緑っぽい髪の蛙吹ちゃんが話に入ってきたのをきっかけに、金髪で見た目がチャラそうな上鳴君も同調してくる。余談だが上鳴君の名前が一番覚えやすくて好きだ。"かみなりでんき"個性も電気を操るらしい



    「遺伝かー・・マジで可能性ねぇな」


    "くっそー!やっぱつえぇな轟!"


    イヤホンから聞こえてきた声でモニターの方に意識を向ける。轟君が氷で攻めまくっており、切島君は防戦一方で轟君が有利に見える


    「派手だなー。神様はイケメンに色々与えすぎる」

    「・・・てめぇ、バリアみたいなん使ってたあれは個性じゃないんか?」

    「あ!それ俺も気になってた!」

    「あぁ、あれはトリガーで・・」


    "――ザザッ・・バチッバチバチ・・・"

    "なっ!?USJのときのやつ!?"


    爆豪君と上鳴君の質問に答えようとした瞬間、イヤホンから聞こえてくる音声が騒がしくなる。モニターに目を向けると切島君と轟君を挟むように黒い球体のようなものが現れ、そこから私と出水にとってよく見慣れた存在が三体出現する。

    近界民ネイバー!?」

    「マジか!?」

    "なんだこいつら・・・"

    "訓練の一環・・ってわけじゃねぇよな"

    「切島少年、轟少年!訓練は中断だ!退避するんだ!すぐに私が向かう!」

    また敵が!?とクラス中がざわめきだす
    あれは"近界民ネイバー"といって私達の世界に現れる敵です!と簡単に説明しながらポケットに入れているトリガーホルダーに触れる

    モールモッド二体とバムスター一体、バムスターはともかく生身の人間にモールモッドは不味い。訓練していた二人のもとに急いで向かおうとしていたオールマイトさんを出水と一緒に引き留める


    「出水少年、苗字少女!?何を・・」

    「対近界民ネイバーに関しちゃ俺らが専門だ」

    「オールマイトさんはここで二人の退避ルートを指示してあげてください!」


    そう言い捨てて、"トリガー起動オン!"とトリオン体に換装する
    恰好が変わったことに驚いてる様子を横目に見ながら、同じく換装した出水と建物の外に走る


    「出水ぃ!」

    「ん」

    近界民ネイバーが出てきてくれて嬉しいって思ったの初めてかも」

    「ははっ!確かに!」


    走りながら出水に声をかける
    ゲートが開いて近界民ネイバーが現れた、つまり近界ネイバーフッドと繋がってる・・・・帰れる可能性があるってことだ


    "皆探してくれてる、絶対に帰れる"


    出水が言ってくれた言葉を思いだし瞳が潤んできたのを誤魔化す様に首を振りながら、今は二人を助けるために走るスピードを上げる