意地悪
馬狼くんはちょっと意地悪だ。
「ッ、んぅ……」
今も、頭を鷲掴みにされて、舌で口内を犯されている。潔癖症一歩手前の彼が、私の唾液をちゅるちゅると吸い取るなんて、未だに信じられない。初めてされた時は「え!?汚いよ!」とムードをぶち壊してしまった。
逃げたいのに、彼の腕で身体の自由は奪われていて、酸欠状態で瞼が下りてくる。
「あ゛〜……、えっろ」
「、……ッふ、……」
酸欠状態がえろいって、どういうこと。彼の性癖には少々不安を感じるが、それで喜んでいる私の方がもっと酷いのかもしれない。ちゅ、と可愛らしいリップ音を立てて離された唇から糸が繋がっている。
彼の男性らしい大きな口が、舌が、私の口に入るなんてどういう原理なんだろうか。と、いうか、それを言うなら私の中に……彼のものが入る事も訳が分からない。
淫らな思考に包まれたまま力が抜けて、もたれかかる。同じ事をしているはずなのに、彼の息はもう整っているのは運動量の差だろうか。
「ね、ばろうくん……」
腰に手を回して、胸元に頭を擦り寄せる。これが、彼に教わったおねだりだ。
……つづかない
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