狩る者×狩られる者×四次試験
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軍艦島でゼビル島まで進行していれば、その途中でハンター協会の飛行船が軍艦島の広場に着陸した。軍艦の外にある広場に集められるとリッポーからの挨拶が始まる。

「これから諸君にクジを引いてもらう」

クジを引いて何すんだ?引いたものに試験内容が書いてあってゼビル島で出されたお題をクリアしろとか。

「この中には諸君の人数分カードが入れてある。それを今からタワーを脱出した順に一枚ずつ引いて貰おう」

最初はヒソカが引きに行く。その次にカタカタおじさんが引きに行く。順番にみんなが引いて終わればリッポーからの説明が入る。

できれば俺の引いた406番の意味が知りたい。まさか、自分の受験番号と同じものを引いてしまうとはな。

「諸君が引いたカードには数字が書いてあるはずだが、その数字とは今残っている諸君等の受験番号である」

なるほど、じゃあ俺が自分の番号を引いたのも、現実的な確率という訳か。

「そして、このクジによって決定したのは、狩る者と狩られる者……。つまり、四次試験の課題は互いのナンバープレートを奪うこと」

まて、その試験内容だと俺は自分自身を狩らなきゃいけないのか?幾ら何でもいかれてるぜ。

「そして、それぞれのカードに示された番号の受験生が諸君のターゲットだ」

それを聞かされるとみんなは自分のプレートを隠すようにしまっていく。俺も一応隠しておくか。全く意味ないと思うけど。

「今話したように諸君が奪うのはターゲットのナンバープレートだ。そして、四次試験を通過する為には6点分のプレートを必要とする」

面白そうなルールになってきたな。俺の場合どうなるのか予想できないけど。

「四次試験では各プレートに点数が決められている。すなわち、今決定したターゲットのナンバープレートは3点。自分自身のナンバープレートも3点」

なるほど、ターゲットのプレートを奪えば四次試験は突破できるという訳か。だが、内容的に俺等全員が四次試験を突破出来るわけじゃないということか。

「ちなみにターゲット以外のナンバープレートは1点とする。もちろん、これで6点分稼いでも構わん」

なるほど俺の場合を話して欲しい。じゃないと、俺は何をすべきか分からない。そういった念を込めてリッポーを凝視していれば伝わったのか続けていう。

「また、自分自身のナンバープレートの番号をクジで引いた場合は自分自身のプレートは2点分となり、他のプレート全ても2点分となる。つまり誰でもいいから2人からプレートを奪えばいい」

なるほど。ここで、軍艦島で助けた2人からプレートを奪えばいいのか。命を助けてあげたんだから御礼くらい貰わなきゃね。

「ゼビル島での滞在時間は一週間。フィールドはゼビル島全域。どのような方法でもいい。6点分のナンバープレートを集めればいいんだ」

一通りの指示を受けるの飛行船は再び飛び立ち、この軍艦島は通常通りにゼビル島へ向かった。それまでの期間、周りはギスギスし始めて居心地が悪い。

そういや、ゴンの表情も妙だったな。俺のターゲットはゴンじゃないし様子見るか。もし、ゴンのターゲットが俺ならプレートくらい差し出すけどな。俺の場合、自分のプレートが奪われても3人狩ればいいだけだし。

軍艦島の先端まで行けばゴンが座っていた。そこまで行く途中にキルアと鉢合う。考えてることは同じようだ。顔だけ合わして俺とキルアは無言でゴンの隣に座った。

「ゴンは何番だった?」

「ロウは?」

「……自分の番号」

俺がそう言えばゴンとキルアは溜まっていた息を吐き捨てた。

「タメなげーよ!一瞬俺等のどっちかがターゲットなのかと思ったじゃんか!」

「悪りぃ悪りぃ。でも、他人のプレートが2点分になるからゴンとキルアを狩れば俺は四次試験合格だな」

「え?本当に……?」

汗を垂らして聞き返すゴンに俺は少しおちょくりたくなる。もう少し、脅してみようかな?

「おいゴン、こいつがお前のプレートを奪う筈がないだろ。どうせ、軍艦島で助けた2人を脅迫してプレートを奪おうとか考えてるに違いないぜ」

「あれ、そうなの?」

「よくわかったな」

意外と俺とキルアって考えてることは似てるのかもな。まぁ、根本的な所は違うけども。

「それで、キルアの番号は?」

「安心しろよ、俺のターゲットはゴンじゃない」

「俺もキルアじゃないよ」

とりあえず仲間同士でのやり合いはないみたいだな。どうしよう、ゴンをターゲットにする奴がヒソカとかカタカタおじさんだったら。

その後、ゴンとキルアはターゲットにする番号を公開する。キルアは199番という誰かよくわからん奴の番号でゴンの番号が……。

「嘘だろ?」

「マジ?」

「うん……」

まさかゴンのターゲットがヒソカだなんて……。これは適当に3人狩るしか手はないな。あんな奴からプレート奪うとか命がいくつあっても足りる気がしない。

「ゴン、無理だけはするなよ」

「えへへ、ほどほどにしとくよ」

完全に挑む気でいやがる。ほどほどにとか言いつつがっつり作戦練るんだろうな。ただ、プレートを奪えば良いだけなんだからな。

「キルアの番号の199番って誰だっけ?」

「俺は覚えてないぞ」

「やっぱり、わっかんねぇ?他の奴の番号なんて全部覚えちゃないからなー」

しかし、俺は2人をどうやって狩るかだが。脅しでも良いのかな?無駄な争いはなるべく避けておきたいからな。



その後、ゼビル島に着けばトリックタワー合格順にゼビル島へ入っていく。ゴンが21番目でおれが22番目だ。適当に俺は過ごそう。

「では21番目の方」

「はい!じゃ、ロウ……」

「あぁ、頑張れよ。そして、最終試験で会おうな」

「うん」

そう言えば、ゴンは走り出していった。その数分後に、俺もゼビル島に上陸することを許された。誰を狩るか、か……。わざわざ助けた二人を探すのも手間だし見つけた順でいいや。

取り敢えず身を隠しておくか。俺は木々に飛び移り高速で遠くまで移動した。取り敢えず弱そうな奴から奪う。殺さないだけありがたく思えってね。

「さて、獲物が近づいてくるまで待つか」

暫く待ち、誰かが近づいてくるのを待つ。俺は完全に気配を絶っているから視界に入らなきゃバレる筈がないんだよな。マフタツ山と軍艦島で、軽く化け物認定されたから相手からは近づいて来ないと思うし。

(来やがった何も知らずに)

それは音を殺して観察して隙が出来るのを待つ。しかし、隙だらけでいつ狙うか逆に悩む。

(めんどい、もういいか)

俺は、そいつの背後に回り手刀を入れて気絶させる。膝から崩れ落ちる男からプレートを奪う。これで4点分。あとは1人狩って6点分揃えないとな。

そろそろ待機場所を変えておくか。こいつの身体を何処かにやるのもアレだしな。俺は木々の上を飛び移り位置を変える。

「しかし、日が暮れたな」

すっかり、暗くなってきて人間達にとっては視覚の条件が最悪だな。狼の俺なはとっては普通に見えてるけど。

「腹減ったな。蔵馬から貰った樹木の種でも植えようかな。俺の妖気を込めたら直ぐに果実をならすだろう」

食用の樹木の種をひと粒手に取り妖気を込めてから植える。次第に大きく成長し、遠目から見れば一層不気味な光景だろう。

「さて、果実がなった。たべるか」

蔵馬によれば、この樹木からはリンゴの様な果実が取れるらしい。品種改良で繁殖性はないから周りの生態性を脅かすこともない。なんて、環境に優しい木なのだろう。

果実を一つ取り、身を隠しながら食べる。本当にリンゴの様だ。それに俺の妖気を込めただけあってそこそこ美味しい。



「そういや、ゴンのやつ無事かな」

考えてみれば一週間もゴンに会えないのか。あと1人適当に狩ったら探し出すか。と言いたいがハンター協会の人が、それぞれ受験者にマークしてるのか俺にも1人尾行してる奴がいる。正直言って気分が悪いから撒こう。俺は果実を食い尽くすと、高速移動で移動して協会の人を撒きながら残りの1人を探す。

「よし、あいつにしよう」

俺は移動しながら見つけた、受験者の腹部に一撃を加えて気絶させる。少し力入れすぎたかな?まぁ確実に気絶させるには強い力は必要だしな。

「よし!これで6点分揃った。今日はもう遅いから巣穴からでも掘って眠ろうかな」

完全に身を隠すために俺は地中に穴を掘り巣穴を作った。掘り出した土がかえって不自然な気もするが気にしない。誰かが襲ってきたら返り討ちにすればいい良いだけだしな。
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