ガル×過去×メッセージ
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夜遅くなりベットで横になるが一向に眠れない。どうしてもガルの墓石が気になって仕方ないのだ。だが、墓荒らし的な事をするのは……道徳的に良いと言えないので行動に出せない。
でも、調べるべきだと俺の第六感が訴えてきている。いつもガルの話題が上がれば俺の第六感が騒ぎ立てて更には強い訴えをかけてくる。やはり、これは調べなくちゃいけないのか。
ゴンとキルアの二人はぐっすり眠っている。これなら今出て行ってもバレないな。流石にくじら島に着いてからずっと歩き続けて、尚も今日の午後は色んな所を歩き回ったから疲れてるだろうしな。
俺はベッドからこっそり抜け出すと、絶をして気配を消す。部屋の窓を音を立てずに開けて外に飛び降りる。ゴンには悪いが調べさせてもらう。
先ほどゴンが墓参りをしたガルの墓石の場所まで俺は向かう。たどり着けば、そこには先ほど見た通りの墓石があるだけだった。
「……なんだ、この違和感は」
墓石の方から何かを感じ、凝をして墓石をみればオーラが漂っていた。それは墓石からじゃなく、その下から漏れ出すように。
「……ゴン、すまんな」
墓石に両手をついて少しずらして見る。墓の中を確認したが、その下はただの土だった。その土の下からオーラが放たれているから、やはり掘起こさなくてはならない。
丁寧に掘り起こしていくが、まだ何も出てこない。俺の考えすぎだったか……?いや、ここから確かにオーラが放たれている。これは何かが隠されている決定的な裏付けとなっているのだ。
「……?」
掘り起こせば、なぞの空間が空いていた。まるで、狼一頭がまるまる入っていたかのような。しかし、空間が空いてるだけでそこには小さな一つの箱しかなかった。
誰かが前に狼の遺体だけを掘り起こしたのか……?いや、そしたら空間を開けたまま埋め直すなんて出来るはずがない。
「……まぁ、いいか。オーラの根源はこの箱から漏れ出ているらしいしな。」
箱を手に取れば蓋を開けて中身を確認する。そこには、一つのペンダントが入っていた。このペンダントがオーラの根源という訳だな。
ペンダントを手にとってジッとみれば、手の中で凄まじい発光をし始めた。眩い光に包まれると共に俺の意識が薄れていった。
遠くから声が聞こえる。それは俺がよく聞いたことのある声だろう。でも、ここは、どこだ……?
俺が目にしているここは、今日ゴンとあるいた森にそっくりだ。俺はそれをただ眺めてるだけで、ここにいないみたいだ。いや、現実にこれはペンダントが俺に見せているビジョンなのだろうな。だが、なぜ俺にそれを?
「ねぇ!すごい怪我をしてる!」
「こ、これは……!?」
目に入ったのは一人の幼い少年と長髪の20過ぎの青年の姿。あの少年は……おそらく過去のゴンだな。あっちの長髪の男はだれだ……?
「ねぇ、カイトさん!助けてあげてよ!」
「……わかった」
カイト?ゴンの言っていた人の名だよな。ゴンがハンターを目指す要因になった一人。ゴンの父さんの弟子とかいう人だったよな。
と言うと、これはガルの記憶そのものと言う訳だな。だが、あのガルって狼は……どう見ても天狼の柄と似ている。しかし、天狼が殺戮されたのは100年前で、ここ数年前に現れる筈はない。
いや、過去にDASの報告で誤報だっと撤回されたものがあったが、その中に数年前で天狼が出没したと報道した事があるらしい。このガルが関係しているのだろうか?
目の映るカイトは、深い怪我を負った狼の手当てを始める。ゴンの言うガルはあの狼の事だったんだろうな。確かに、あの怪我じゃ……死んでもおかしくはなかった。
カイトは手当てと同時に自身の念も同時に送り、最善の手を尽くしている。
目に映る映像は砂嵐のごとく荒れると、次に移り始めたのはゴンの家。傷のせいか荒く乱れた呼吸をするガルを看病しているゴンの姿が確認できた。
その部屋にミトさんがご飯をもって入ってくる。ちいさなスプーンでご飯を掬うと、それをゆっくりとガルの口の中に入れていく。
「ねぇ!ガル助かるよね!?」
「……えぇ、きっと助かるわ」
ゴンの問いかけに一瞬だけ難しい顔つきになるミトさんだったが、助かると言いゴンを励ましてあげていた。
再び、目の前が砂嵐に覆われると、徐々に次の映像が映りはじめる。次に見えたのは、今日の昼間にゴンが案内してくれた森林の中の湖だった。
たしかに、ここにはゴンと遊ぶキツネグマのコンと狼のガルの姿があった。それに、ガルの怪我の方は良くなってきている。
再び、目の前が砂嵐に覆われるが先ほどよりも長い間、砂嵐の映像が続いた。ゆっくりと、次の記憶の映像が流れれば俺は驚いた。
誰もいない部屋でガルは新聞を読んでいたのだ。まるで何かを調べるかのように。やはり人語を理解できる知力を持ち合わせるガルは天狼で間違いなさそうだ。だが、なぜこの時代にいるんだ?
俺もガルの読んでいる新聞を覗き込めば目を疑うような記事を目にした。
「……天狼再度出没の恐れあり?」
記事を読んでみて要約すれば、天狼の足跡が発見されたとのこと。だが、本当かどうかがわからない。
おそらく、念能力で天狼の出没を判断したが、世間一般に念能力の事は公開されていないから適当な理由を付けたのだろう。
だが、この記事をガルも理解したのか身体が震えていた。恐らくは、このままではゴンやミトさんに迷惑をかけてしまうと危惧したからだ。
第一級隔離指定種になっている天狼の保護をしていたとなると、ゴンは子供だからともかくとしてミトさんが国家反逆罪として罪に問われるかもしれないと判断したからだ。
ふとガルの様子をもう一度確認すると、治りかけていたはずの傷が徐々に悪化していく。
「ま、まさか……!?いや、間違いなくガルの死因は……」
徐々に息を荒げていくガルの姿を目にしつつ、砂嵐が少しずつ吹き荒れて目に映るヴィジョンが見えなくなっていた。最後に流石に目にしたのは息を引き取ったガルの姿。
すーっと現実に引き戻されるような感覚と共に、俺の視界には先ほどまでいたガルの墓に戻っていた。手に持ったペンダントをみれば役目を果たしたかのように光を失っていた。
「………ガルも天狼だったのか」
だからゴンは俺を見てガルと似ていると言ったのか。しかし、ガルが死んだ理由がDASの圧略を恐れて自害。そこ決断に至らせたDASが許せない。
なるべく掘り返した形跡が分からぬよう墓を戻した。まだ軽い混乱はしているものの、ここを立ち去り家に戻って眠る事にした。流石に俺も疲労が溜まってるからな。戻る
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