条件×競売×かくれんぼ?
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翌日の午後にはゴンが百戦錬磨の如く腕相撲で稼いでくれたのでかなりの金額が集まった。

「現在、手元には300万相当のダイヤと残金の240万、そして腕相撲で稼いだ金275万。しめて約800万の予算がある!」

「俺の80億もな。」

「まぁ、最低落札価格の90億以上までは増やさないといけないわけで、あとは9億9200万ジェニー必要なわけだ。」

あれ目標が90億に下がった。いや、まぁ160億を目標にしたら普通の方法じゃまず無理だからな。10億でも厳しいものがあると思うけど。


「んでも、俺たち有名になってきてチャレンジャーの数が激減したけど、これからはどうするんだ?」

「良いんだよ。はじめからそのつもりだったんだから。できるだけ尾ヒレが付いてた方が有難い。
腕相撲は餌まきさ。地中のモグラをおびき寄せるためのな。」

レオリオの言葉に納得する。ちょっとやばい橋を渡る事になるかも知れないわけか。

その後も条件競売を昨日同様に行う。案の定、チャレンジャーは誰もおらずザワザワと騒ぎ立てるだけだった。


「どけ!俺がやるぜ。」

おぉ、中々のガタイの男だ。だけど見たところ念は習得していない様子だな。

ゴンと腕相撲しようとするが腕のサイズが合わずに組む事が出来なかった。
レオリオはプラス500万を条件に自分が代わりにやると名乗り出た。

試合は一瞬。男の腕の骨は確実に折れて悲鳴をあげていた。レオリオも派手にやるな。


「おいレオリオ!これじゃあチャレンジャーが出てこないだろう!」

あくまでレオリオの狙いに乗るように全く思ってもいない事を口にする。俺にしちゃ出来のいい演技だったんじゃねーかな?


「すまねぇな、これじゃあ店じまいにするしかねぇか。」

同様に演技で返してくるレオリオに、先ほどの男の連れが、ペンで何かを書き込んだ名刺を渡してきた。

「今日ヒマだったら5時までに遊びに来な。」

どうやらレオリオの狙いは上手くいったようだな。レオリオが受け取った名刺の裏には簡易的な地図が書き込んであり、5時までに行けとのことだ。


「どうレオリオ?」

「かかった魚はデケェかもな。」



さっさと店を閉めれば、渡された名刺に示された場所に向かう事にした。

会場には大勢の人が集まっており、そこから地下の会場へと進んでいった。
入場には招待状が必要で先ほどの名刺がそれに値するようだ。


「見るからに腕っ節に自信のある奴が集まってる場所だな。」

「天空闘技場の控え室を思い出すね。」

そういや、あそこも似たようなガラの悪い連中が集まってたな。大半は金目当てだったろうし。


司会の人が会場中央に設置されたリングに立つと今回の競売について説明しだす。

「今回の競売条件はかくれんぼ!!!でございます!!」


「かくれんぼだって。」

不思議そうな顔でゴンは俺に言う。俺も可笑しいと思ってゴンとアイコンタクトを取る。ゴンがどう思ってかは知らないけ意外そうな表情なのは伺えた。


「それでは皆様お手元の写真をご覧下さい!そこに写った7名の男女が今回の標的でございます!」

近くの係員から顔写真が載ったプリントを受け取ると見たことのある顔があった。

(シャ…シャルナーク!?)


それに腕相撲の女の子まで!?待てよ、この二人は念能力者であるのは間違いないから…ここに写ってるの全員念能力者と考えるのが妥当だ。

「落札条件は標的を捕獲し我々に引き渡すこと!!そうすれば標的一名につき20億ジェニーの小切手と交換させていただきます!!」


一名につき20億ジェニーか…。まるで懸賞金だな。全員で140億だけと恩人に対して仇で返す真似はしたくないなぁ…。


「競売参加料としてお一人様500万ジェニーいただきます。参加されない方はお帰りの際、係りの者に写真をご返却下さい!」



ゴンとレオリオはガッツポーズ掲げて500万を投げ入れた。やる気はあるみたいだけど…少なからず俺が目にしたシャルナークという男は一筋縄でいかないと思う。

他のものも同等レベルの実力者なら1人捕まえられれば頑張った方だと言えるだろう。




会場から出れば、外ではシャルナーク達の情報を嗅ぎ回している人達が目に入る。ネットで情報を集めるのがセオリーだろうな。


「一つ忠告しておくけど、こいつら強いと思うよ。」

「え?」

俺の忠告にゴンとレオリオはどういう事といった表情になる。俺が続けて説明しようとするが、先にキルアが口を開いた。


「さっきのさ、条件競売って言いながらまるっきし賞金首探しだろ?マフィアが自分らの力で捕まえられないって認めてる様なもんだよアレは。」

そう言うと二人の表情は真剣なものへと変わっていた。まぁ、一筋縄じゃいかないって理解してくれたら大丈夫だ。


「会場にはリングが特設されてあったけど、結局は使わなかった。多分最初はあのリングを使って気楽なバトルか何かやるつもりだったんだぜ。」

「その予定を変更してでも、こいつらを探す必要が生じた……?」

「そ、時間と金を掛けてでもね。500万ジェニーの参加料を取って競売の体裁を取り繕ってたけどさ競売品が品物じゃなく小切手って時点で可笑しいと思わねー?」


なんだか、かなり雲行きの怪しい話になってきたな…。まさかだけど…その品は盗まれたとでも言うのか?


「地下競売の品がこいつらに?」

キルアにそう言えばコクリと頷いて確信に迫る様な事を言い始めた。

「そ、マフィアのお宝を盗むなんて、こいつら頭いかれてるだろ?でも、俺たちはそんな連中の心当たりがある。」

幻影旅団だ。通りでシャルナークって奴、いいオーラ放ってた訳だ。この競売からは手を引いた方が良いんじゃないのか?


「俺さ、この中の一人と面識があるんだ。」

「マッマジかよ!?」

嘘だろと言いたげなレオリオは凄い形相で俺を見るが残念な事に本当だ。


「面識があるって言っても俺の携帯を選ぶのを手伝ってくれただけなんだけどさ。」

さっきの顔写真でシャルナークと呼ばれる男を指差す。一見、普通の好青年に見えるがオーラは本物だった。


「短い時間でも間近に居たからわかった事だ。奴らは、かなりのやり手だ。この競売…下手したら死ぬぞ。それでもやるんだな…?」

ゴンに聞けば真剣な眼差しを俺に向けて頷いた。これは俺が最大限にサポートしなければな。ゴンを失うわけにはいかない。


「こんなところでグリードアイランドを諦めちゃったら…もうジンに会えない気がするんだ。」

「……オーケィ。だが危険だと思ったら絶対に身を引くんだぞ。」


ゴンの頭を撫ぜれば、俺はどうやって見つけ出せば良いかを考える。

「とりあえず、俺は金があるから電脳ページで情報収集する。お前達3人はバラけて標的が通るのを待つんだ。

見つければすぐに追わず連絡を取る事。お前らのビートル07型ってグループ電話は出来るか?」


「あぁ、もちろん出来るぜ。それで、四人同時に連絡を取るって事だな。」

頷けば俺たちは行動を開始する事にした。恐らく、あいつらを捕まえられるのは俺だけだ。標的の生死はとはないと言っていたが俺は殺しが禁止されている。

奴らを生け捕りに出来るか…。そんなった途端に難易度が跳ね上がってしまう。とりあえず俺は情報収集だな。
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