追っ手×白状×愚人の正体
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そこそこ人のいる場所まで足を運んべば、ゴンはクラピカに電話を掛け始めた。
電話が繋がれば良いんだがな…。
「あ!クラピカ!?よかったようやく繋がったよ!」
繋がったのか!?それは良いけど、クラピカに旅団にあっただなんて言えば怒らせそうだけど…それについても伝えるのか?
ゴンとクラピカの会話を盗み聞きしていると、ゴンが旅団に会ったとクラピカに伝える。それどころか「捕まっちゃったんだけど。」と加えて言っていた。
案の定、クラピカの怒鳴り声が電話越しでも大きく響いた。
そりゃ、あんな連中にあっただなんて知ったら俺でも怒鳴るかもしれない。実際に手を合わせて分かったけど、かなりの実力者だったしさ。
キルアが電話を変わると、力になりたいという…がクラピカは断る。あんな連中相手じゃ自殺行為と変わらないしな。
「お前が俺達のこと仲間とも対等とも思えないなら!どんな手使ってでも協力してもらうぜ!!」
あのキルアが怒鳴るなんて…俺もクラピカに伝えたい事があるし俺にも電話貸すんだ。キルアから電話を受け取ると俺もクラピカと通話する。
「俺さ、ついさっき旅団の一人と手を合わせてた。」
「……。」
クラピカが何も言わないところを見ると、俺は人外クラスの力を持ってるから、ある程度は戦闘力としての信頼はあるんだな。
「一応、勝ったけど複数人で来られると一人じゃ太刀打ち出来る相手じゃない。俺もクラピカの事が心配なんだ。」
「……。」
「前にクラピカは俺がDASに関して困った事があれば連絡しろと言ってくれた。だから、もしクラピカ…ヤバイと思ったら俺に連絡しろ!必ずだ!」
伝えたいことだけを伝えると電話をゴンに返した。クラピカの気持ちは凄く分かる…俺だってDASと戦うことになってもゴン達を巻き込みたくない…。
でも…実際に助けたい側になると、協力したい以外の感情が湧かないんだよ。
「俺たちも旅団を止めたいんだ。頼むよ、クラピカ。」
ゴンの言葉に暫く無音が続いたが、クラピカから「こちらからかけ直す」とだけ告げられて電話は切られてしまった。
やっぱり悩むよな、俺だって気持ちは同じだ。仲間だから危険に巻き込みたくない。けど、その仲間達からしてみたら仲間だから協力したいんだ。
これから、どうしようかと考えていれば、俺の携帯電話が着信を受けた。鳴る携帯を手にしてみればレオリオの名前があった。
「誰から…?」
「レオリオだな。」
通話をボタンを押して通話をすると、レオリオが焦った様子で俺に話しかけてきた。
「おい!ロウ!DASがヨークシンに来てらしいぞ!ハンターサイトでお前の顔写真が揚げられてる!狩りの対象になってるぞ!」
は?どういう事だ…?DASが行動を大きくするのは、もう少し後だと思ってたが…。
それにハンター十ヶ条でおれは守られてるはず…。そんな事、許されるのか?
「詳しく頼む、まさか…そのサイトで俺が何かの罪にでも問われてたりしてないか?」
奴らが、そこまで大きな行動に出られるというのは俺がハンター十ヶ条で守られなくなるような悪質な事をした場合になる。
ならば、捏造とはいえ俺に冤罪を噛ませれば、俺をハントの対象にしてもバレなきゃ問題ない…。
「な、なんで分かったんだ!?でも、その通りだぜ…、お前には旧アムリタ王国ホーマ王の殺害の容疑がかけられてる…だがよ、その事件は100年も前だぜ!?」
やはりジェロニモは俺だったようだな。だけど…ホーマ王の殺害だと?それに関しての情報は前にハンターサイトで調べても出てこなかった…。まるで、後付けしたかのような感じたな。
「俺が100年前に居たのは確かだ。…だが、ホーマ王の殺害に関しての情報は知らない。」
「奴らには黒い噂もあるくらいだ。DASが自分たちの行いを正当化するためのでっち上げかも知れねぇな。お前、これからどうするんだ?」
これからか…。逃げるか?いや、それじゃあなんの解決もない。それどころが顔写真が載せられるレベルで事態が悪化してる。
だからと言って戦うか…?分かることは勝算は薄い。相手は天狼を狩るプロだ。俺が奇襲をかけない限りは…。
それに殺せないという制限もある。今必要なのは殺さずともジェイドを機能停止にする方法。そして…俺の経験不足を解消するために現役だった時の100年前の記憶を取り戻すことが必要になる。
「ねぇ…ロウ?」
「ゴ、ゴン…?」
呼ばれる声にふと現実に戻されるとゴンが俺をじっと見つめていた。ど、どうしたんだ今にも怒りそうな顔して。
「また、怖い顔してた。」
「あ…。」
クラピカには協力しろって言ってるのに…クラピカと同じような立場になった途端にクラピカと同じことしてた。
「レオリオ、とりあえず電話切るな。」
「お、おぅ。」
通話を切って携帯をポケットにしまった。
「ゴン、キルア。ヨークシンにDASが俺を追いかけて来たらしい。ハンターサイトに俺の顔写真も載せて、狩りの対象になった。」
レオリオから告げられた事をそのままゴンとキルアにも告げればゴンの表情が険しくなってきていた。
「なんで…あいつらは…そこまでしてロウを…っ。」
そんなにDASを止めたいと思ってるのか…。それほど俺も大切な仲間と考えられてるみたいで、なんだか嬉しいな。
「旅団もそうだけど…DASも止めないきゃ。あいつらは間違ってる!天狼を恐ろしい使い方をしたのは人間なのに…なんで罪のない天狼が、犠牲にならなきゃ駄目なんだっ!」
ゴンが、それほどまでに俺の事を心配してくれてると、尚更ゴンを危険に晒したくないと思ってしまう。でも、ゴンは仲間だから俺の助けになりたいって思ってる。
それを否定するのは、仲間である事を否定するのと同じ。でも、仲間だからこそ否定しなければならないこともある。
「ロウ、俺はロウから離れるつもりはないよ。」
「俺も、そのつもりだぜ?」
その気持ち分からないなんて言えないよな。お前たちのその気持ちが、俺がクラピカに向けるものと同じだとわかっては、もはや断ることはできない。
「わかった、でも今回は逃げる事を優先にしてる。」
無理だとはわかってるけど、俺が死んだ事になってくれればな。そしたら追っ手なんて来なくて済むのに。まぁ、あるいは第三者の手でDASが死ねば楽なんだけど。
「おい、ロウ、ゴン。誰かが俺達を見てる。」
「…みたいだな。」
一体俺にいくらの金額が掛けられてんだか。
気配を感じ取ったところ、下手な一般信じゃないみたいだけど…。中途半端に力があると、これまた厄介なんだよな。
「二重尾行で行くか…。」
ゴンとキルアに聞こえる程度の声で言えば、二人は小さく頷いた。上手に演技できるかなぁ…。取り敢えず俺が、ゴンとキルアと別れても不自然じょない会話のやり取りをすれば良いんだし。
「テメェ等に付き合った所為で指名手配になっちまっただろうがァ!」
「なんだよ、ロウが警戒してないから悪いんじゃねーか!」
俺の演技にキルアは話を合わすように演技で返してくれた。
二重尾行するから俺がゴンとキルアと別れて、一人で人気の無いところまで移動する。
俺の追っ手は当然、後を追うわけで、そいつをゴンとキルアが追う。つまり、俺の追っ手は昼過ぎの俺達と同じ状態になる。
「あぁ、テメェとはやってらんねーよ!もう、テメェ等と会うことはねぇ!じゃーなぁ!」
「はっ、ロウこそ、俺達の前に二度と面出すんじゃねーぞ!」
まるでイラついた足取りで走り出してみた。ゴンはイマイチ何が起こったかよく分からないみたいな様子だったけど、一応二重尾行を成立させるための演技なんだ。
(お、付いてきてるな、さて、どうしてやろうか。)
徐々に人気のない場所に移動する。
でも、追っ手も手馴れだな。そこそこの実力者なのか居場所を中々教えてくれない。
10分程、走れば人里離れた場所に着いた。周りには幾つかの廃墟があるだけの場所。当然、周りに人なんていない。
「さて…。」
案外、辛抱強い奴だなぁ…。さっさと出てこいよな、この俺が返り討ちにしてやるのに。
ここなら十分にやりあえそうだ。追っ手に拷問でもしてジェイドについて知ってることあったら吐かせようかな。
ふぅーと一息つくと俺の携帯にゴンからのメールが届いた。俺から見て右斜め後ろの廃墟に追っ手が潜んでいるとのこと事だ。
「狩るか…。」
一瞬のうちに俺はフォルムチェンジをする。妖狼の姿に戻れば、追っ手の場所まで一瞬て跳んで行った。
「なっ!?」
「絶、中々うまかったぞ。」
思ったよりも若い男の追っ手。
追っ手は逃げようとするが、出口にゴンとキルアが待ち構えていた。
「くっ…。」
「さて、誰に頼まれた?下手な事は言わないことを勧めるよ。」
俺はそういえば有滅爆輪を5つ生成して男に飛ばして付けた。
「こ!これはなんだ…?」
「俺の能力。1分後に爆発するよ?でも俺の問いに正直に答えたら解除してやるよ。」
解除という名の操作だけどな。まぁ、爆輪を解除する事には変わらないから嘘じゃないけど。
5秒、無音が続いたが追っ手は諦めたのか両手を上げて見せた。これじゃあ、俺達が悪役みたいだな。旅団と同じ事してるから、悪役みたいなのは否定できないけど。
「お前は俺の懸賞金目当てか?それとも誰かに命じられたのか?」
男の目をじっと見て言う。能力じゃないが、相手の目をじっと見ていれさえすれば嘘をついてるかどうかなんて大方判断がつくんだ。
「命じられた。」
「誰に?」
「……ジェイド=エクイト。」
なんほど、懸賞金目当てではないのか。既に生かす価値はないけど消せないのが辛い。
「ジェイド=エクイトについて何を知ってるか教えてもらおうか。」
「…お、俺は最近DASに入会したから何も……。」
「嘘は通用すると思うな。目が揺れてるぞ。」
あと30秒で爆発。ここで隠し事とは、余程知られちゃまずい、あるいは自分の口から言えないよな情報かもしれない。これは知る必要があるな。
「ジェイド…ジェイド=エクイトは………人間じゃないかもしれない。」
なんだと…?でも、こいつの目はありのままを話すつもりの偽りのない正直な目だ。
「…人間じゃない?」
「う、嘘じゃない!と…思う。少なくとも!あんたを騙すために言ってんじゃねぇ!」
確かにジェイドの年齢は人としては長寿だとは思う。俺の予想だけど少なくとも120歳くらいだろう。なのに、あんなに元気なのは前々から疑問には思っていた。
ゴンとキルアもまさかの告白に驚いた様子で俺とアイコンタクトをとった。まぁ、それもそうだろうな。あの見た目で人間じゃないだなんて俺と同類かもしれないから。
「なぜ、そう思う?」
「そっ、それはだ!見ちまったんだ…あんたについての情報を得たあとにジェイドに報告しようと思って部屋に入ろうとした…。」
男はガタガタと震えて言葉を真実を口にしていく。まるで、みちゃいけない物を見てしまったかのような様子で。
「そしたらノックする前に部屋の中からジェイドの呻き声がして…。気になって…ドアを少しだけ開いて見てみたんだ…。も、もう1分経っちまうよ!!」
「わかった、"拘束"!」
命運傀儡術の発動の宣言をすると追っ手の体に付着していた爆輪5つが消えた。
「続けて話せ、お前。」
追っ手は身体を動かそうとしてるがピクリとも動かせずに言葉が出ずにいた。それもそうだろうな、操作されてるんだからな。
「お前が全て話せば操作を解除する。」
「わ、わかった…。俺が見てしまったのは…人間の形からはかけ離れたジェイドの姿…。禍々しいオーラを放ってたんだ…。今までと違う…まるで人間のオーラとはとても思えなかったんだ!」
姿だけなら操作系を極めれば、化け物にでもなれると思うけど、オーラの質そのものを変えるとなると…たしかに人間じゃないのかもな。
そうできるケースを俺は1つだけ知ってる。もし、そのケースならば…遠慮なくやらせてもらえる。
「実はジェイドの部屋には今まで仕留めてきた危険生物の剥製が飾ってあったんだけど…それらが消えていたんだ!」
「………。」
なるほど…まだ念能力の範疇かもしれないけど取り込んだ可能性があるのか。だが、すでに話を聞くところジェイドは人間を辞めてしまったらしいな。
「おい、その部屋にあった剥製には何の動物がいた?」
「…覚えてる範囲でなら天狼、毒蛇の3つ首ガラガラ、食人ビッグフット、最後に剥製じゃないけど…君の細胞と血液。覚えてるのは、これだけだ…。も、もう良いだろう!!」
男が口にする動物を俺は携帯のメモ帳に入力していく。もしも念能力か何かで取り込んだとしたとしたら脅威と成り得るからな。
「おう、あと数分で操作が解除されると思う。おっ、忠告もしないとな。俺の能力を誰かに話せば、DASにお前がジェイドについてベラベラ話していたと告げるからな。」
そう言うと俺はゴンとキルアのいる方へ行った。二人は難しい顔をしていたが、俺からしてみれば最高の情報を得られた事になるかもしれない。
もし、ジェイドが人間じゃなかった時…。それを確かめる事が出来るアイテムを俺は持っている。
ハンター試験を受ける前にコエンマから貰った封魔の瓶。これでジェイドを捉えられたら奴は妖怪と言うことだ。まぁ、妖気を感じた段階で俺は奴を狩っても良いことになる。
「おい、そんな嬉しそうな顔できる内容だったのかよ!」
廃墟にから出た俺にキルアはそう言う。確かに、さっきの内容だけじゃ恐ろしいものしか感じないよな。
「まぁ、ね。」
上がった口角が戻らない。それだけ俺にとっては良い内容だった。今の俺が戦えば、負けるだろうけど、記憶さえ取り戻せば…。
「……。」
「ん、どうしたゴン?」
「ううん、…何でもないよ。」
ゴンってば俺のこと心配してくれてるのか?まぁ、ジェイド以外の奴になら負ける程弱くないから大丈夫だし、ジェイド相手でも逃げる事くらい出来るはずさ。戻る
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