▽ 親睦
分類:依頼
レベル:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
記入者:エレクシス
《シュリンクス 事務室》
ユモン「あらあら、今日はどうしたの?エレクシスの情けない依頼でも受けに来たの?」
リーブル「何でわかるんですか。っていうか情けない依頼って」
ユモン「あの人ったら情けないのよ〜。別に言っちゃってもいいんだけど、結構傷付きやすい人だからやめておくわ。エレクシスはいつも職務室にいるわよ。よろしくね」
《エレクシスの職務室》
エレクシス「……ああ、お前か」
リーブル「ギルドリーダーが依頼を出すこともあるんですね。どうされたんですか?」
エレクシス「………。俺の話し相手になってほしい」
リーブル「え、なに」
エレクシス「何というか、恥ずかしい話だが…友達がいないんだ、俺は」
リーブル「はあ」
エレクシス「仕事の仲間はいるんだが、それを友達と呼ぶのはまた別の話だ。かといって、じゃあ今から全員を友達だと思おうというのも違うだろう。そんな意味のわからない悩みを抱えながら長年、唯一腹を割って話せるのがユモンしかいない」
リーブル「逆に凄いですね。ユモンさん、ちょっと取っつきにくいのに」
エレクシス「そう思うだろう。そしてそんな彼女しか友達がいない俺は一体何なんだという話だ。馬鹿だろ、笑ってくれ」
リーブル「あの、自虐ばかりしてないで本題に入ってくれませんか」
エレクシス「ああそうだ……。せっかく夢を持ってこのギルドに来てくれたんだ。お前とも仲良くなれたらいいと思っている。あの森で助けに入れたのも何かの縁、ひとまずは、他愛のない話をしようかと」
リーブル「俺で良ければお付き合いします。いつかちゃんとお話がしたいと思っていたので」
エレクシス「ありがとう。早速だが、このギルドに入ろうと思ったきっかけは何だ?」
リーブル「ある人に助けられたんです。すごくカッコいいと思って、誰かのためにできることをしたいなと」
エレクシス「ああ…若さゆえの動機だな…その夢は忘れないでくれ。これから先のお前の強さになる。夢はいくら大きく描いてもいいものだからな」
リーブル「エレクシスさんはどうして?」
エレクシス「昔話のことは聞いただろう。俺はあの伝説をずっと追っている。このギルドに入って、あらゆる箇所を回っていれば、そのうち手がかりが見つかるだろうとな。追えども追えども確信には辿り着かない、それどころか新たな謎が次々と出てくる。それを無我夢中で調べていたら、いつの間にかギルドリーダーになっていた……」
リーブル「すごい…努力の賜物ですね」
エレクシス「違うんだ、本当は取り仕切る立場になりたくなかった。調査のために一度に幾つも任務を受けて遠征しまくっていたら、お前は仕事が出来る奴だと上から言われてしまったんだ。俺はそんなつもりで任務を受けていたんじゃない、伝説に一目会いたかっただけだ!」
リーブル「……(多分この人、無自覚で人の地雷を踏み抜くタイプだな…)」
エレクシス「しかもその時の上というのが、ユモンだ」
リーブル「え、なんて?」
エレクシス「当時のギルドはカツカツの人数で回していたらしくてな、アイツは俺に全部仕事を押し付けて自分は楽をするつもりだったんだ。ここ数年の俺の仕事量はバカみたいに多いぞ、そんな状態で夢なんか追えるか!」
ユモン「エレクシスったらまたその話〜?」
リーブル「あっ、ユモンさ…盗み聞き…」
エレクシス「ユモン!何度も言うが俺は伝説を追いたいだけだぞ、もっと適役がいるだろう」
ユモン「だってこなせてるじゃない。ギルドリーダーとしての仕事に、みんなが受けたがらないおこぼれ任務に、伝説についても調べてるでしょ?信頼してるのに、その言い方は良くないわよぉ」
エレクシス「やりたくない尻拭いはずっと終わらんし、傍らで仕事は溜まっていくし、俺の時間は他の職員のためにあるんじゃない」
ユモン「そこは数少ない優秀な人間として生まれたことを悔やむのね」
エレクシス「バカ言え俺は命を削ってる。仕事が終わる頃には伝説のでの字も探せないぐらい疲れてるんだぞ」
ユモン「何よ、私だってそれこそ身を削って仕事してるわよ。人事がどんなに大変かわかってるの?貴方にギルドを任せることができるから私は人事に集中できるのよ?」
エレクシス「それにしてはずいぶんと元気そうな顔をしているな、仕事を人に任せて飲んでる酒の味はどうだ?」
ユモン「は?ちょっと表出なさい」
エレクシス「出ない」
ユモン「出なさい」
エレクシス「出ない!」
ユモン「出なさい!!」
エレクシス「出ない!!」
リーブル「……もういいかな」
リーブル「なんか、でも、あの2人だからこそ、このギルドは上手く回ってる気がするなぁ」