「そういえば、貴女の名前を聞いてなかったわね。」
『あ、ごめんなさい。私はセリーヌ・チェンヴァレンと言います。よろしくお願いしますね、ティアさん。』
そう言って、二人は握手を交わした。
「えぇ。・・・・・・セリーヌ・チェンヴァレン・・・・・・、どこかで聞いた事がある気がするのだけど・・・・・・。」
『・・・・・・気のせいですよ。それよりも、先を急ぎましょう。』
「それもそうね。」
一瞬、セリーヌはドキッとしたが、上手くはぐらかした。
ティアはその事に気付かなかったようで、密かに安堵していた事は、誰も知らない。
そして、三人は暗い道を歩き始めた。
しばらくして、先頭を歩いていたセリーヌとティアは、何かが近づいて来る事を感じ取った。
『(・・・! この気配は・・・!)』
「・・・・・・魔物っ!」
「魔物・・・・・・!?」
セリーヌとティアはとっさに身構える。
「来るわ!」
しかしルークは驚いて、まともな戦闘準備が出来ないでいた。
「じょ、冗談だろ!魔物って・・・・・・うわぁっ!」
『ルーク様!』
すかさず、セリーヌは助けに入り、魔物に格闘術で応戦した。
『臥龍撃!』
魔物にアッパーを喰らわせた後、セリーヌも飛び上がり追撃する。
そして、ようやくルークも木刀で戦闘に加わる。
「双牙斬!」
頭上から斬り下ろし、また更に斬り上げる。
それから何回か皆で攻撃を加えた後、魔物は倒れた。
「・・・・・・ふぅ。 た、大した事ねーな。」
『ルーク様、大丈夫ですか?』
「安心するのはまだ早いわ。ほら、そこにも魔物がいる。ああいう魔物に接触すると、戦わざるを得なくなるわ。気を付けて。」
『はい。』
「・・・・・・ちっ、えらそーに。わぁーったよ!」
再びしばらく道を歩いていると、また魔物に遭遇した。
「・・・・・・気を付けて。今度は一体だけじゃないわ。」
「・・・・・・マジかよ!」
「片方は私の譜歌で足止めするわ!その間に二人はもう片方を!」
『はい!』
「行くぜ!・・・・・・双牙斬!」
『・・・・・・行きます! 臥龍撃!』
今度は数回攻撃しただけで、魔物は倒れた。
その後、ティアの援護にまわる。
『ティアさん! 大丈夫ですか?』
「えぇ!・・・・・・さぁ、行くわよ!」
『はい!』
この魔物も数回攻撃すると、倒れた。
「・・・・・・終わったわね。ところで、一緒に戦ってて思ったんだけどセリーヌって、見た目に反して意外と戦い慣れてるのね?」
一段落ついてから、ティアは先程から気になっていた事を聞いてきた。
『えぇ、亡くなった父から護身術として格闘術を習ったんです。』
「初めて聞いたぜ、そんな話。」
ルークは少し驚いていた。
「そうだったのね。・・・・・・ごめんなさい。悪い事を聞いてしまったかしら?」
『いえ! そんな事ありませんよ! それより、ルーク様にも話してませんでしたか? すみません。』
セリーヌは慌てて否定し、話を反らした。
「いや、別にいいけど・・・・・・。」
『ありがとうございます、ルーク様。・・・・・・さぁ、早くここを抜けましょう。野宿はしたくないですから。』
「確かに。」
「えぇ。」
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