「……生きてんの?」
「ばっかお前、死んでるのにここにいるわけねーべ」
「突っついてみる?」
「あはは、やめてくださいね悟空」
「ほら見ろ猿」
「悟浄、あなたも病人の近くで煙草吸わないでください」
「悟浄だって怒られてんじゃん」
「……何をやってんだ貴様等」
「あ、三蔵、シャワー終わりました?」
「なぁ三蔵、こいついつまでたっても起きねーよ」
「こいつ、じゃありませんよ悟空。光織さんです」
「俺にぶつかってきたときは分かんなかったけど、こうしてみると結構かわいい子じゃねーの」
「フン、ついに犯罪に手を染めるか」
「あぁ!?犯罪って」
「光織さん、まだ高校1年生ですもんね」
「へー、俺と2個違い」
(……うるさい)
ピンポーン
「あ、ピザ来たみたいですね」
「マジで!?」
「ピザって時々むしょーに食いたくなんね?」
「俺パイナップルの!」
「あ、てめっ!猿!一人で食ってんじゃねぇ!」
「お前らは静かに食うということを知らんのか」
「三蔵、コーヒーでいいですか?」
「ピザっつったらコーラでしょコーラ!」
「あ、悟浄!それ俺が食べようと思ってとっといたヤツ!」
「あー?意地汚ねぇなぁ。誰が金払ったと思ってんだぁ?」
「俺だな」
「……」
「……」
「光織さんの分、取っておいたほうがいいですかねぇ」
(……ピザくさい……)
「三蔵、どうします?光織さん」
「目が覚めん事にはどうしようもねぇだろ」
「なんだったらこのまま俺のベッド貸すぜ?」
「え?じゃあ悟浄ソファー?」
「まっさか。光織ちゃんと同じベッドに決まってんだろ?」
ガウン!
「あっぶねーな!」
「あはは、三蔵、光織さんが起きちゃいますよ」
「河童がいなくなって奴の目が覚めれば一石二鳥じゃねぇか」
「うわ、睫毛なげー」
「悟空?何してるんですか?」
「んー、光織って睫毛なげぇし人形みたいだ」
「あらあら、小猿ちゃんが生意気な口きいちゃってまぁ」
「さぁ、いい加減ゆっくり眠らせてあげましょう。熱も下がってませんし」
(…………眠、い)
ゆらゆらと身体が揺れる。
どこかに横たえられる感覚に、光織は目を開けた。
―――白い天井。
窓の外は雨が上がったのか、月が出ていて。
まるでこの何時間かが夢のように思えた。
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