あの花はどこに咲いていたっけ
ワスレナグサ
桃井を寝室へ運びリビングに戻ると先程まで座っていた場所に青峰はおらず、見渡してみると冷凍庫を漁っていた。
「ちょ、青峰くん、その手に持っているのは私の大好きな小枝のアイスではないかね?」
「うまい」
「いやいやそれラスト一本なの、お願い違うのにして」
「うまい」
青峰が食べているアイスは期間限定の物で冬しか売っていない。何店舗か周りやっとの思いで見つけた最後の一本。他のものと交換してくれと悲願するも願い叶わず。まあ、美味しいもんね、仕方ないよ、ぐすん。悲しみに打ちひがれていると最後の一口だけくれた。
「そういえばこの辺にストバスできるとこあんのか?」
「15分位歩いたところにあったよ、黒子くんと火神くんもそこで遊んでた」
「俺もやる」
「明日行く?」
「おう」
「ところでさ全然関係ないんだけど青峰くんって彼女いるの?」
「ほんとにいきなりだな」
「さつきちゃんと恋バナしてて青峰くんはどうなのかなぁって」
「今はいない」
「今はあああああ?」
「WCに専念したかったから別れた」
今は、という言葉に過剰反応してしまった。桃井が嘘をつくとは思っていなかったが実際に本人から聞くと一気に現実味が出る。野次馬精神が擽られニヤニヤしながら聞いてしまう。
「どんな子だったの?可愛い系?綺麗系?」
「胸がでかいやつ」
「さつきちゃんは?」
「ねーな」
ひゅっと喉が鳴った。適当に返事してできた彼女と言えども、胸がでかくないと青峰と付き合えないのか。青峰ハードル高。桃井より可愛くて胸がでかい子なんてそうそういるか?
「顔は気にしないの?」
「余程のブスじゃなきゃ」
天下の青峰様じゃん。何て上目線なの。まあ確かに高身長でスポーツができて顔が良いときた。性格がキツくてもモテない筈がない。というかあの世界線ではみんなイケメンじゃないか?彼女とどこまでいったか聞きたいが流石に野暮だろう。気になって仕方がないが大人としてグッと堪えた。
それから他のバスケ部員のことやキセキの話をしたが思った以上に話しやすいというか親しみやすい。原作ではツンケンしているイメージだったがwcが終わった後のおかげか、口は悪くとも気さくだった。青峰は夕方に昼寝をして眠くないようで日付が変わる近くまで起きていた。いくら中身は高校生といえど身体は幼稚園児位。身体に良くないと良い青峰と寝室へ向かう。少し携帯をいじっている間に青峰も寝たらしい。眠る二人は見た目相応の寝顔をしていてとても可愛らしい。これも記念だとこっそり写真を撮った。
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