
06
やっぱりと言うべきか、わたしの体はもう、どうしようもないくらいズタボロだった。
相変わらず仲の悪いユウと言い合いをしながらドアの向こうに落ちていったアレンくんと、彼を助けるためかそうでないのかやっぱり落ちていったユウとラビを助けようと手を伸ばしたチャオジーくんを支えるのに力を入れて、わたしは血を吐いた。
その場はチャオジーくんがなんとイノセンスを発動してくれたことで何とかなったものの、それから急に体の内側から引きちぎられるような痛みが襲ってきて、死なないとわかっているからこそ辛かった。
引き上げられたアレンくんたちが随分心配してくれたけれど、気も狂わんばかりの痛みにおかしくなりそうだった。
「無茶するからだ、馬鹿」
「ユウに言われたく、ないんだけど……」
当然自分で歩くことも出来なくて、それからは教団に戻るまで、ユウに背負われていた。
わたしたちが死んでしまったと思っていたティエドール元帥には随分心配をかけてしまっていたようで、わたしを背負いながら戻ってきたユウを見て、川でも出来るんじゃないかと思うくらいの涙を流していた。
自分のことを父のように思ってくれと言ってくれる元帥は本当に優しい人で、自分の弟子であるわたしやユウのことをとびきりに可愛がってくれる。人目をはばからずに色々と愛情表現をしてくるタイプの人なので、ユウは少し煙たがっているけれど、わたしは結構、この人が好きだ。
「本当に無事でよかったよ」
「心配かけてごめんなさい、元帥」
「二人とも傷だらけになって……早く治療しないといけないね」
相も変わらず涙を流しながらわたしたちを撫でまわす元帥に、ユウはそれはもう盛大に舌打ちをして、不機嫌そうに顔を逸らした。
いつものことだけれど、ティエドール元帥はそれすらも嬉しそうに笑っている。元帥の隣にいるマリもどことなく安心したような表情を浮かべていて、彼もまたわたしたちを心配してくれていたのだとよくわかった。
「ナノ、体は大丈夫か?」
「なんとか……? 生きていられる程度には。マリたちにも大きな怪我がなくて、よかったよ」
「あぁ……しかしこちらよりも、お前たちの方が大変だっただろう」
「そうかな」
「お前たちの様子を聴けばすぐわかる」
体の痛みはずっと続いている。今だって気を抜けば喚き散らしたいくらいに、わたしの体はめちゃくちゃだ。
マリにはきっと、そのことが全て聴こえているのだろう。ティエドール元帥しかり、マリしかり、わたしの周りの人たちは妙に鋭い人たちばかりだ。ユウだって、短絡的な人だけれど結構鋭いところがある。
体の力を抜いて、ユウの肩に頭も預ける。
少し声を出したからか、急に痛みが強くなった。呪符の力が体の中で暴れているような激しい痛みと恐ろしさで体が震える。
「体、痛い……」
「また吐かないように少し寝てろ、馬鹿」
何度も馬鹿って言わないでよね。そう言いたかったのに、軽口をたたく余裕もなくて、わたしはまた、意識を失った。
今も昔も、わたしは本当に、気絶してばかりだと心底思う。