平和に行きましょう。
地下での再開
じめりとした嫌な空気のなかもう聞きあきた悲鳴が木霊した。
「……はぁ」
もう嫌だ。そう思いながら私は天井を見上げた。
だが、見上げたそこには汚いコンクリートだけが広がっていた。
「……っ! チッ」
そんな屈辱的な現実に涙さえ出できた自分に腹が立ち舌打ちをした。
「お、新人が入って来やがった!」
ムカツク天井を睨み付けたところで、男達の下品な言葉と笑い声が聞こえてきた。多分仲間とやらが増えたことに喜んでいるのだろう。
このインペルダウンという胸糞悪い監獄の。
「よォ! おめェ賞金幾らだ?」
また聞いてる……。
確か私が此処に来た時も聞いてたなぁ。
それで私が1000万ベリーだと嫌々答えたら馬鹿にしてた。クソ!今思い出しても腹が立つなぁ。
「るせェッ! てめェらにこのおれ様が答えるわけねェだろ! この素っ頓狂めが!」
「っ!」
忘れるはずのないあの声に私は、視線を天井からそちらへ移し、その姿を見て落ちるのではないかと思うくらいに目を見開いた。
「……あ、あいつ。……っバ、バギー、か?」
瞬きおも忘れてしまうくらいに目を開き、何故か喉から水分が消え失せ、カラカラな声で歯切れ悪くそいつの名前を口に出した。
「う、嘘っ……」
まだ信じられない現実に頭をどうにかしようとしている時に、そいつは監守にこの牢屋に投げ込まれた。
「……」
投げ込まれた事に腹が立ったのか、監守に何か文句を言っているが私にはそいつの声も、この中にいる奴らの声も何も聞こえなかった。
「バ、バギー……?」
「ああ? っお、お前」
私のポツリとした声が聞こえていたのか、そいつは此方を向いたと思うと私が最初そいつを見た時のように、目を見開いた。
「な、何で……」
その言葉は二人ともが同じタイミングで放った。
どちらともが動かず見つめ合ってるだけで状況が理解出来ないでいた。
「お前何で此処にいんのよ?!」
はっとした私が声を上げた。その時は多分そいつ以外の声は聞こえてなかったのかもしれない。
「テメェこそ何故ここにいる!」
質問に質問で返されてしまった私は「そ、それは」っと言葉を詰まらせてしまうだけだった。
「まァ、お前が死んでねェって事が分かってよかった」
「はぁ? どういう意味?」
ニヤニヤと笑いながら近づいてくるそいつに、私は眉をひそめた。
「ンなこたァ決まってんだろ? おれがテメェを、名前を殺すんだよ」
物騒な事をさらりと言われたがこれは事実だろうな。何せこいつと海の上じゃ殺しあいを数え切れないくらいした。
「はっ! ……やれるもんなら、殺ってみな」
そいつと同じようにニヤリと笑えば「ふっ」と鼻で笑われた。
やっぱりこいつはいい。
またこいつと海の上、行けるかな?
-END-
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