ーーーーーーー…………


「仕方ない。付き合ってやってもいいよ。ぼくのことが好きなんだろう？」
「は、はい」

体を縮めながらそう答える。
露伴先生は先ほどの私の爆弾発言をまったく気にしてないない様子で、かなり事務的に話を進めてくるので私も多少は傷ついているところだ。

.....私、いま告白したんだよね？
好きって言っちゃったんだよね？
もう露伴先生が、好き、ってバレてる。恥ずかしい。
恥ずかしいんだけどなんかもっとこう驚愕！みたいなのがあって....いやいや冗談だろ？なんて笑われるのを予想してたから.......。
こうトントン拍子にうまくいくのはなんだか違和感がある。
のと同時に急に切なくもなる。

「(露伴先生は、ほんとに誰でもいいんだろうなぁ)」

チラっと前を見ると、先生は何やら真剣に考えている様子だ。

「そうだ付き合う前に条件がある。ひとつ、君はぼくのことを露伴と呼ぶこと。ふたつ、君はぼく以外の男と話さないこと。みっつ、ぼくの言うことは絶対に聞くこと」
「あの、えっと....」
「なんだい？僕のことが嫌いになったのか？」
「！いや！そんなことは」

ありません！と叫んだ。
嫌いになんてなるわけない！だって、わたし露伴先生のこと、こんなに好きなんだから！

「それじゃあ成立だな。今日から君とぼくは恋人同士だぜ。なまえ。」

露伴先生がよろしく、と差し出してくる手を受け取るのに時間がかかった。
とても信じられない。
わずか５分やそこらで、露伴先生はこの私のことを自分の恋人にしてしまったなんて。
おそろしい。おそろしい人だ。

だけど今、この瞬間にわたしは

岸辺露伴という人の恋人になってしまったんだ....！



← →
back

ALICE+