無言で膝の上に引き寄せられて、ちょこんと七海に背を向けて座っている状態になってはや十数分。物言わぬ彼はずっと人の腹を撫で続けていて、肩に乗せられた頭が重い。あと、首筋に柔らかい髪が当たってこそばゆい。どうしたものかと思っているうちに、尻に硬いものが当たっている気がし始めて、顔にカッと熱が集まる感覚がする。七海、と焦ったように名前を呼ぶも、彼は変わらず腹を撫でるばかりだ。その撫で回されている薄い腹の中を、押し当てられている熱塊にいつも暴かれているのだと意識してしまった瞬間、腹の奥がきゅうと切なくなって。更に顔と耳が熱くなる。これだけ密着していれば、体温の上昇に気付かれてもおかしくないことに気付くと更に恥ずかしくなって、もう一度彼の名前を呼ぶ。妙に切羽詰まった声が出てしまって、離してと言おうとした唇は漸く顔を上げた七海に塞がれてしまった。