memo

※七海と付き合ってる前提で総受けまでは行かないけど総構われ風味。
好意抱いてる子もいる

七海

ちゅ、と可愛らしいリップ音と共に柔らかな何かが頬に触れる感覚。何が起きたのか理解するのに時間が掛かって、固まった体をゆっくりと無理やりに横に向ける。彼は今日、酒を飲んでいたんだったか。ほんの少しの量で気持ちよく酔っ払ってしまうコスパの良すぎる彼は、酔うと大変にスキンシップが増えて、こちらを試すような行為が増える。酔っている人に手を出すわけにもいかず、いつも歯痒い思いをさせられるのだ。しかしなんとか彼を振り返るとどうだろう、自分たちが腰掛けるソファの前のローテーブルに置かれているのは飲みかけのオレンジジュース。炭酸がしゅわしゅわと弾けては消えている。こんな酒は冷蔵庫にあった記憶がないので、おそらくアルコールの含まれていない正真正銘のソフトドリンクだ。どういうことだと頭を悩ませていると、彼のすらりと長い指が己の手に絡んだ。さらりと流れた風呂上がりの少し湿気た髪の隙間から、赤く染まった耳が見える。あれ、と思っている間にななみ、と名前が呼ばれて、そっと顔を持ち上げた彼の、潤んだ瞳と視線が絡む。熱を孕んだその瞳に射抜かれて、つられたように心臓が大きく跳ねた。思わず喉が鳴る。もう一度、念を押すように呼ばれた名前の最後の音が聞こえる前に、自身の唇を彼の唇に押し付けた。