memo

※七海と付き合ってる前提で総受けまでは行かないけど総構われ風味。
好意抱いてる子もいる

七海

ソファでまさに、すやすやという擬音が似合いの安らかな表情を浮かべて眠る恋人。薄い胸がゆったりと上下するのが目に入って、その頼りなげな体をじっくりと観察してしまう。どこもかしこも細くて、いつも壊してしまわないか不安になるその体は、それをコンプレックスに思っていることを知っているので本人に伝えたことはない。細い手首は簡単に片手でひとつに纏めてしまえるし、ぺらぺらの腹は奥まで貫いた時に、僅かに怒張に沿って形を変えているようにさえ思う。そんなことを思いながら彼の腹を撫でていると、少しムラムラとしてきてしまった。
寝込みを襲うなんてことは出来ないので、冷たい水を飲んで、お疲れの恋人をソファからベッドに運ぼうと立ち上がった瞬間、服の裾がすらりと伸びた細い指に引かれた。眠っていたはずの指の持ち主は、誘うように小さく唇を動かして、こちらの名前を呼ぶ。ななみ、と最後の音が紡がれたと同時に、花に誘われた蝶のように、その唇に噛み付いた。


七海

薄い唇がこちらに迫る。そっと触れて、離れて、触れて、隙間ひとつ許さないとばかりにぴったりと唇同士が交わって、水音がした。その淫靡な響きに肩をぴくりと震わせると、七海が後頭部にそっと手を添える。七海の大きな手は、頭をすっぽり覆って、添えられただけのはずの手から逃げる事はまず叶わない。交わった唇にうっすらと開いたその隙間から熱い舌が侵入する。丁寧に愛撫をするように舌を絡められると、口の中がいっぱいいっぱいになって、呼吸が苦しくなる。唾液が口端から零れ落ちそうになっている感覚がして、拭いたいと思う暇もなく七海の大きな口がそれを吸い上げると、また舌が絡んだ。長い、との意味を込めて少し胸板を押してみるも、まぁ効果は無い。むしろ上顎を舌先で擽られてしまい、従順な体はすぐに快楽を拾い上げて、腰がびくん、と跳ねた。恥ずかしい。どうか、気づかれていませんように、と酸素が薄くてぼんやりする頭で考えていると、腰をそっと撫でられた。
漸く唇を離した七海は意地悪な笑顔を口元に浮かべていて、文句を言ってやろうとした唇は、またすぐに塞がれてしまった。


七海

まずまず大きな怪我をして、家入さんのところに運ばれた。つまりは彼も居る。反転術式で大きな傷は大方塞いでもらい、目を覚ましたのが翌日。起き上がると同時にちょうど病室に入ってきた彼は、眉をへにゃりと下げるとこちらに駆け寄ってぎゅっと抱きついた。普段ならまずしない行動に思わず固まってしまう。ようやっと背中に腕を回すと、強く抱き寄せる腕を外した彼が顔を突き合わせた。心臓止まるかと思った。と額同士を引っ付けながら目尻に涙をたくさん溜めて言うので、こちらの心臓も止まるかと思った。さすがに口には出さなかったが。


七海

七海の手は大きいね、と言いながらすらりと細い指が手の甲をなぞる。骨張って、血管の走るそこを数度、桃色の爪のついた指先が行き来して、節くれだった指の関節をひとつひとつ確かめるように動く。指も長いし。そう言いながら、こちらの手を触っていた手とは反対の腕がずい、と伸びてきて手首を掴む。されるがままに動かすと、手と手が合わされた。大きさを比べ合うように。いいな、かっこいい。なんて言った彼の手のひらはひとまわりは小さくて、かわいいなと思った。口にしたらご機嫌な顔がムッとしそうなのでつぐんでおく。ふふふ、と笑った彼がそのまま指同士を絡めるように手を動かしたので、同じように絡めあうと、そのまま目が合ってどちらからともなく顔を寄せた。


七海

無言で膝の上に引き寄せられて、ちょこんと七海に背を向けて座っている状態になってはや十数分。物言わぬ彼はずっと人の腹を撫で続けていて、肩に乗せられた頭が重い。あと、首筋に柔らかい髪が当たってこそばゆい。どうしたものかと思っているうちに、尻に硬いものが当たっている気がし始めて、顔にカッと熱が集まる感覚がする。七海、と焦ったように名前を呼ぶも、彼は変わらず腹を撫でるばかりだ。その撫で回されている薄い腹の中を、押し当てられている熱塊にいつも暴かれているのだと意識してしまった瞬間、腹の奥がきゅうと切なくなって。更に顔と耳が熱くなる。これだけ密着していれば、体温の上昇に気付かれてもおかしくないことに気付くと更に恥ずかしくなって、もう一度彼の名前を呼ぶ。妙に切羽詰まった声が出てしまって、離してと言おうとした唇は漸く顔を上げた七海に塞がれてしまった。


七海(高専)

七海、と遠くから、近くから声がして重たい瞼をどうにか開く。この声は、優しくて清らかで、まっさらなあの人の声だ。どこか切羽詰まったようにも聞こえるその声が、懸命に自分の名前を呼ぶから。どうしたんですか、と開こうとした唇もまた重くてうまく動かない。目、覚めた?とこちらを覗き込んだ顔が予想以上に近くて、喉が小さくひゅっと鳴った。慌てて起きあがろうとして、胸部に走った痛みで漸く、ここがどこであったかを思い出す。
初めて2人だけで訪れた任務先で、最後の一体を祓い終えた瞬間に最後の足掻きで壁に飛ばされて体を強く打ちつけたのだ。彼にいいところを見せたい、と力が篭っていた自覚が、ほんの少しある。結局心配そうにこちらを覗き込む彼を見る限りいいところを見せるどころかかっこ悪い姿を晒してしまっている事実に、もう一度気を失ってしまいたくなった。
歩けるかと尋ねられて身を起こす。骨が折れている感じはしないので、肩を貸そうかと掛けてくれた言葉は丁重にお断りした。帳を抜けて車に戻るために並んで歩みを進めていると、隣の彼が口を開く。七海強いね、かっこよかったよ。と覗き込むように言われて、単純な心臓が馬鹿みたいにドクンと音を立てた。でも無茶するのはよくないとこだね。と揶揄うように笑う顔が可愛くて、思わず胸のあたりを押さえると、傷が痛むのかと心配されてしまった。


七海

ぽた、ぽた、と七海の汗が降ってくる。涼しげな顔をしているのに存外汗かきなこの男は、体を重ねている最中もたくさん汗を浮かべている。そんな余裕なんてない時の方がほとんどだけれど、自分を夢中で貪って、求めて、体の熱をあげているのだと思うと、なんだか少しかわいいなと思ってしまうのだ。手を伸ばして髪に指先を差し込む。じっとりと汗ばんだ髪が濡れていて、思わず頭を撫でてしまうと、何考えてるんですかと拗ねた声を出しながら思い切り奥を穿たれた。


七海

まっしろな肌に似合いの、桃色の唇。あまり厚みはなく、薄いその唇は触れると柔く、そして甘い。ソファに並んで座ってじっと見つめていると、スマートフォンを眺めていた彼が視線の先に気付いたのか、一度目を伏せて、膝の上にスマートフォンを置いてからこちらに手を伸ばした。両頬に触れた手に引き寄せられて、桃色がちょん、と触れる。離れたかと思うともう一度くっついて、可愛らしいリップ音を立ててまた離れる。強請られているように感じて、彼の体を引き寄せると、後頭部に手を添えて唇を深く重ねた。舌の絡む水音に混ざってカタン、とスマートフォンが床に落ちる音が遠くで響いた。


七海

シャワーを終えてリビングに戻ると、恋人がソファの上で寝落ちていた。夏が近付くと、暑いんだもんと短いズボンを寝巻きに着用している彼の、真っ白な足がソファの上に無防備にも投げ出されていて、ついじっくりと眺めてしまう。ほっそりとしたなめらかな太ももに、まろい膝頭は骨に押し上げられた皮膚がわずかにピンクに染まっている。すらりとした脹脛は無駄な脂肪がひとつもない。毎度思うが、もっと肉をつけるべきである。くっきりと浮き出たくるぶしと柔らかそうなかかと。足の甲は薄く、その先についた小さな指たちもまたピンク色をしている。そっと膝頭に触れた。吸い付くようなましろな肌の上に、風呂上がりの火照った手のひらを滑らせる。空調で冷やされた肌は、手触りの良さも相まってひどく気持ちが良い。産毛のようなすね毛しか生えないのだと、昔言っていたことを思い出しながら脹脛を撫でる。産毛もないぐらいにつるつるにしか見えず、そのまま手を滑らせ、内腿を撫でた。ぴくり、と体を跳ねさせた彼が、そっと目を開く。構わず太ももを撫でていると、だんだん状況を理解したであろう彼が、ん、と悩ましげな声を出した後にななみのえっち、と寝起き特有の舌足らずな声色で言うので、思わず眉間に皺を寄せてしまった。


七海

ましろで細い指先が、髪をすくように撫でる。七海の髪、綺麗だねと上機嫌な彼は、膝の上に乗った頭に好き勝手に触れる。過去に髪や目の色をとやかく言われた経験は、いくらでもある。それこそ褒められたり羨ましがられた事もあれば、何故か批判を受けた事だって。もはやそれに関して何も思いはしないが、彼に言われる綺麗は、全く別の響きを持つのだから、本当にずるいと思う。あなたの方が綺麗ですと手を伸ばして艶やかな髪に触れると、大きな瞳を驚いたように何度か瞬かせてから、ゆっくりと目を細めて柔らかく笑った。