3 夏休み。 外をせわしなく通る小学生集団の声を、何日も同じ部屋から聞いている。真夏の日差しが私を家に閉じ込めた、と言えば不可抗力のように聞こえるが、要は引きこもりだ。その分、宿題、課題の類いは驚くほど、と言えるほどではないが確実に減っている。 「は〜、今日も暑い」 課題が一段落した私は冷凍庫からアイスキャンディーを取りだし口に頬張った。咥内に籠った熱が引いていくのがとても心地いい。 と、そこでインターホンがなった。アイスを食べ終え、座ったばかりの扇風機の前から動くのは名残惜しいが、出ないわけにもいかず、渋々立ち上がる。 「は〜い」 「よう」 「あれ、承太郎くん」 何故かこの暑い中学ランを着た承太郎くんがいた。というか、なんで承太郎くんがここに? 「おふくろから」 「…わあ、メロンだ!!ありがとう!!あ、上がってお茶でも飲んで行ってよ」 「おう。名前の部屋で待ってればいいか」 「うん!すぐ持っていくよー」 承太郎は靴を脱ぎ、スリッパを履いて階段を上り始めた。私は急いでお茶の用意をする。グラスにいっぱいの氷を入れて麦茶を注ぐと、氷が少し溶けてカラリ、と音がなった。 「おまたせ。外暑かったでしょ」 「ああ、夏だからな」 「よく学ランで外出れるねえ。暑いでしょ」 「まあな。…それより名前、お前のその格好もどうかと思うが」 「あー、ちょっとだらしがないかな?」 「違う。…お前まさか気付いてないのか?」 「へ?」 そういうと承太郎くんはにじり寄ってきた。私は反射的に後退りをしたけれど、背中にベッドが当たり、とうとう逃げられない状況に陥った。 「わ、っ」 「名前、お前ブラジャーしてないだろ」 「! あっ」 そう言うと承太郎くんはTシャツの上から私の乳房を鷲掴みにした。そういえばここ最近外に出てないから忘れていたかも。承太郎くんといえば、ふにふにと乳房の柔らかさを楽しんでいるようだ。こんな変態だったなんて、知らなかったな。 「え、っと、あの、承太郎くん?」 「なんだ」 「着替えてくるから手を離してもらえな、ァッ」 不意に乳首を弄られ、声を上げてしまった。恥ずかしい。きっと顔も赤いんだろうと思うとまた恥ずかしさがこみ上げてきて涙が出た。承太郎くんは目を少し丸くしたかと思うと、乳房から手を離し、少し乱暴に私をベッドに乗せた。そして承太郎くんは私に馬乗りになった。一人用のベッドが、二人の体重で歪に変形している。先程まで丸く見開かれた承太郎くんの目が、今度は爛々と輝いている。 「、承太郎くん」 「……」 言葉を発しないまま、彼は私の首筋の汗を舌で拭った。くすぐったいような感覚に私は身を捩る。彼は学ランを脱ぐと床に放り投げ、いきなり噛みつくようなキスをしてきた。舌が絡む卑猥な音が部屋に響く。酸素の行き渡らない脳味噌で、学ラン、シワになっちゃうな、なんてぼんやり思った。 「…っは、」 「…悪い、我慢出来ない」 承太郎の胸板を伝う汗の匂いが、とても扇情的だった。マズイ、私もその気になってしまう。承太郎は狡いなあなんて思いながら、自分からねだるようにキスをした。 [ <<Jogio top ] |