唖然を誘う少女




「紹介しよう、今日からこの船に乗った〇〇チャンだ。」


じろじろじろじろ。
たくさんの目から送られる視線に居心地はたいそう悪い。もともとドフラミンゴに抱えあげられていることももう、落ち着かなくて敵わないのに。

「グランドラインがない世界から吹っ飛んで来たらしい。何にも知らねェから色々教えてやってくれ。」

説明が明らかに雑だ!!
さっきドフラミンゴからこの海賊団のことを教えてもらった時に、〇〇の世界の事も話したはずだがヘェとかほォとか上の空な返事ばっかりだった。それは訳がわからなくてそうなったわけではなくて、ただ聞いてなかっただけなんだと今知った。
〇〇が異世界から来たとかどうとかはまるで興味がないらしい。

それにしても、今は航海中だから全員とは会わせられないとかなんとか言ってた気がするんだけど、全然人多いじゃん、すごい、何、こんなにいるってもしかしてドフラミンゴって結構強いんじゃ、、


「〇〇チャン、俺の大事なファミリーだ。仲良くしてやってくれ。」

「ねぇ、降ろして。私も挨拶したい。」

「このままでも良いじゃねえか。」

「やだ。失礼でしょ、人の上からなんて。降ろして。」


バシバシと背中を叩いてもダメだったので、脇腹に蹴りを入れてやっと解放してもらった。


何故かファミリーの皆さんが唖然としている中で、クツクツと笑いを抑えるローを見つけた。


「あの、暫くお世話になります。やれる事は何でもやります、というか、やらせてください!えと、よろしくお願いします!」


みんなの唖然とした表情はまだ変わらなくて、何か変な事言ったかな?と不安になってきて、ドフラミンゴを見たら、大きな手が降ってきてふわふわと頭を撫でた。


「若様!!!〇〇!!」


ものすごい勢いで突っ込まれて倒れそうになったが、抱きとめると、何故か興奮で顔を赤くしたベビちゃんだった。

「もう、びっくりした!」

「夢じゃなかったのね!〇〇!」

またぎゅうっと抱きしめられて困ったが、少しほっこりしたので私も背中に手を回した。

すぐ横で見ていたドフラミンゴが声をかける。


「ベビー5、〇〇ともう仲良くなったのか?」

「若様に頼まれて〇〇に着替えを持って行った時に、友達になったの!〇〇は私を必要としてくれたわ!」


嬉しそうな笑みに、私もつられて笑う。何て素直で従順で可愛いんだろう。


「今度一緒にお風呂に入るの!若様、〇〇を借りていいかしら?」

「おいおい〇〇チャン、俺より先にベビー5と入るのか?」

「はあ?あんたと一緒に入るなんて絶対嫌よ。ベビちゃんも、こいつに許可なんて取らなくていいからね。」

「つれねぇな。」


辛辣に断られたというのに、面白そうに笑うドフラミンゴ。何だか慣れてきてしまった。

そうやって話している間、ファミリー達が唖然としたままだったことに、ロー以外は気づいていなかった。

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