ポケットには七色の夢


「壊れたのか?」
甲板の隅でうずくまっていると、ウソップが声をかけてくれた
目線の先は私の薙刀。先のワノ国戦で持ち手がパッキリ折れてしまったのだ。ワノ国で直したかったけど出航に間に合わず。新しいモノだけ買って。付け替えを自分ですることにした。したのだが
「おっまえ、不器用だもんなぁ」
上手いこと留め具が外れず困っていた。
手入れしているとはいえ、その部分は触れたことはなく。専門的な知識が必要で。ゾロに聞いてもわからないと言われてしまった。
「よぉーし!このキャプテンウソップ様が華麗に直してやろう」
ウソップはそういうと、私の隣にしゃがみ込んだ。
「だいたいどういう使い方したんだよ」
「トラ男くんとギザ男くんとビッグマム倒してた」
「そ、それは。ご苦労であります!!」
思い出したのかブルリと震えてる。逃げ腰のくせにちゃんとした場面は逃げないんだから。隅に置かない
頭に乗せてる双眼鏡みたいなやつを目元まで下げて、詳しく見る。ムフムフなるほどなんて呟きながら刃先を持ち上げたり傾けたりしてる
「ん。だいたいわかったぞ」
フランキーから道具を借りたらすぐに直ると言って、フランキーに道具を借りにいった。
「私が行くのに」
「いいんだよ。腕の怪我だってまだ完全じゃないんだろ?」
ウソップは優しい。ありがとと呟くと、おう!と返して道具を取ってきた。
テキパキと細かいネジとか回して解体する。新しい持ち手に生まれ変わる。この子もなんだが嬉しそう。別に妖刀とかじゃないけど。気分的に
「ウソップはすごいよね」
最終確認しているウソップに呟けば、首を傾げてくる
「ウソップはバックサイドが得意だよね。狙撃もそうだけど。こういうフォローとか。声がけも上手だし」
体育座りしている膝にこみかみを乗せる。ウソップを見れば、キョトンとしてる
「なんでだよ。おまえだって、トラ男たちがピンチだったからビッグマムのところに行ったんだろ?
トラ男たちはその結果倒せたわけだし。お前は接近戦でフォローが得意だからゾロやルフィにも頼りにされてるじゃねえか」
「そうかな」
「そうだよ。べつに得意じゃないことくらいあったていいだろ」
な?と優しく笑う。
「みんなでやればいいんだよ」
ほら、できたぞ。と渡してくる。うん、完璧。重さもいい。少し振って強度をみる。良い
「ありがと」
「ああ!・・にしても、相変わらずすっげぇよな。そんな細い腕でこんな重いの振り回すんだから」
顎に指を添えて、呟く
「そうかな?」
「いやいや、そうだろ!さすが、うちの護衛隊長」
よっ!なんて、煽ててくる。ちょっと笑っちゃう
「ウソップの援護があれば、鬼に金棒ね」
ふふん。と長い鼻を揺らす
「あったりめぇだろ!おれぁ、海の英雄だぞ!」
自慢げに話すから面白い
「じゃあ、ビッグマムも余裕だったね」
「い〜や、いやいやいやいやいや!!え、あ、ゴホン。ま、まぁ。俺にかかれば一瞬よ!」
唐辛子玉がどうたらと歌を歌うみたいに紡ぐ。ふふと笑えば、それに気づいてフン!ともう一度鳴らす
「ま、お前が護衛してくるから。怖いもんなんてないけどな」
怖いものはこうしてこうだ!なんて、目の前で紙をくしゃくしゃに丸めるように空中で指を動かしてポケットに入れる
「放らないの?」
「放ったら、また出てくるだろ?こういうのは、ポケットに入れて叩いて、動いてないことを確認できるのが良いんだ!!」
臆病にも程がある。やっぱり怖がりさんだと笑えば、おおぃ、笑うな。って怒ってくる
「そうね、怖いものは。ポケットに入れて管理するのが良いね」
ウソップは私の言葉に、頷いて。自分のバルーンパンツのポケットに手を入れる。ごそごそと探って何かをつまむ
拳を前に出してくるから、手を出す
「オレが怖がってたものなんて、ほら。この通り、かわいい飴ちゃんよ!」
そう言って手に落とされたのは、かわいい袋紙に包まれた飴。チョッパーの好きなやつ
へへ。と鼻を指先でさする。いろんな嘘をつくけど、今日のは甘いね。なんて。決して外さない的を君はよく知っている



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