波の白さに惚れる


晴れたビーチを一味のみんなで遊んでいたら、彼女は不思議そうな顔して首を傾げてる
「雨予報ですか?」
どういうこと?首を傾げ返してちょっと考える。
ああ、そういうこと
「ちがうわよ、これは日傘よ」
日傘を知らない彼女はもっと難しそうな顔をする。それもそうか、そもそも冬島に閉じ込められてたから、夏の暑ささえ知らない。この前の訪れた夏島で彼女はノロノロと歩いて倒れそうだった。というか、倒れた。チョッパーもアラバスタに着いた時はそんな感じだったなと思い出した。彼女にとって夏の暑さとは生まれて初めての経験で、ジリジリとした太陽の照り付けやぬる過ぎる風、海の冷たさは心地よくてたまに海さえも温い。彼女が閉じ込められてた島は雪と氷しかなかったのに。ここの太陽を持っていけば、島のどこまで溶けるのだろう。きっと彼女を固めていた悪政も溶けるだろうから、
「日焼けしないように、影を作るのよ。あと、熱中症防止にもなるわよ」
ワハハっと笑ってズレた大きなサングラスを指で摘んで戻す。水着さえ持ってない彼女に私のお下がりをあげたけど、うん。よく似合ってる。可愛いわ
ロビンもビキニ着てサングラス越しに読書話をしている。パラソル下でくつろぐのを見て、こちらに視線を戻し
「ロビンさんのも、ヒガサですか?」
なんて可愛いこと聞いてくる。ちょっと口が緩んじゃうわ。ほぼ年齢も変わらなさそうに見えるのにまるで赤ちゃんみたいな発言。
彼女の頭には熱中症対策としてルフィの麦わら帽子が乗ってる。暑さ慣れしてないルフィが麦わら帽子を貸してあげた。大切な帽子。その大切さを知ってるから困ったようにしてたけど、当の本人は楽しそうに浮き輪つけて浅瀬で遊んでるから諦めてた。
「ロビンのは日傘じゃないわ、パラソルよ」
「ぱらそる。大きさの違いですか?」
へぇと物珍しそうに呟く。甲板にあったのを持ってきただけだけど、名前さえ知らなかったのね
「あなたもパラソル向かうわよ。日焼けしちゃうわ」
彼女の手を引いてロビンの元に向かえば、あらいらっしゃい。なんて迎えてくれる
「日光にも慣れてないのに、こんな暑い太陽の元に突っ立てたら死んじゃうわ」
ロビンの隣に置いてある私のチェアに横向きに腰掛けて、彼女を隣に座らせる。
冬島にいたからか、真っ白な肌。白すぎてこんな太陽の反射元じゃ消えちゃいそう。
じっとこちらを見つめてくるから、なに?と聞けばスッと伸びてくる細く白い指。白すぎて爪のピンクがいやらしく見える。触れた先は私のサングラス、それを自分につけてこちらを向く
「なるほど、これで眩しいの弾き返すんですね」
晴れて雪の反射さえない灰色の島で育った彼女。
「瞳の色を隠すためだと思ってました」
斜め上すぎてため息と笑みが溢れる。彼女の顔からサングラスを返してもらって元に戻す。大きな浅瀬色の瞳がこちらを向くから、なに?ともう一度聞く。
「サングラスもヒガサもよく似合いますね。夏が似合うからでしょうか?」
なんて嬉しいこと言ってくれる。かわいい!と抱きつけば、ロビンが微笑む。抱きつかれてるのに驚かず、ああ。と納得した答えを出すからちょっと離れて顔を見る。
「オレンジって、夏色ですもんね。そりゃ、夏が似合いますよね」
また嬉しいことを言う。ほんと、かぁわいいんだから!ともう一度強く抱きしめる。冬がよく似合う白い彼女。浅瀬色の瞳だけが、夏の海を連想させる。よそよそしく抱きしめ返してくれる彼女。可愛すぎて頬にキスしたくなったけど、別に意味で倒れそうだから、また今度ね



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