目の前の銀髪長髪男がピクリと眉根を寄せた。
その姿を見て私も隣にいる骸もただくすくすと笑うのみでボスである沢田は何も言わずにじっと静かに苦しむ彼の姿を見ている。

黒ずくめの組織と呼ばれた極悪組織はどうやら壊滅したらしい。世間でのニュースはそればかりが放送され、日々各国の警察も後処理におわれている頃だろう。それに幹部の1人が行方不明となっている今、彼等は必死に捜索もしている。
しかし、残念ながら血眼になって探している人物はボンゴレの方で捕まえているのだ。見つかることも無くこの男はここでひっそりと骸の幻覚によって精神を削られやがては命果てるだろう。徐々に開いていく目を見て私はそう思った。


「クフフフ!我慢せずとも良いんですよ……辛いのなら素直に話して頂ければ」

「……」


彼のボスへの忠誠心はこの様な幻覚でも壊すことは出来ないのだろう。自分が幻覚に侵されないようにとじっと動かず彼の動向を見守るに徹した。
隣で僅かに動いた気配に目を向けると沢田が立ち上がり私に目を向けて「名前さん」と話しかけてくる。


「後処理よろしく」

「………は?」

「俺も骸もこの後会議があるんだよ」

「待ってよ、私雲雀の代わりに来ただけなんだけど」

「分かってるよ。それに弱りきってる人間の扱いはあなたが1番得意でしょう?」


……ボスを怒らせるとろくなことが無い。「分かりましたよ」と答えると頷いて彼は氷柱を避けて骸の元へ行き、共に消えていった。
空間は元へと戻り、氷柱等はとうに消えていた。長髪の元へと歩いていくと彼は少し苦しそうな顔をしていたが、案外まだまだ平気そうだ。拘束されて居る彼は身動きひとつ取れない。


「貴方ヴァリアーに手を出したんですって?よく生きてますね」

「」