4.5. A funny light mouth!

ヴー

ヴー

「…おい、スマホ鳴ってんぞ。」

「ん〜、大丈夫ー。」

ヴー

ヴーッ

授業をサボって昼寝していると、私のスマホが鳴る。

電話だろうか。

「授業時間にかけてくる奴なんか切っちまえよ。」

「いや、多分これは、」

ヴヴ

ヴヴ

「え、何。今度はメール?」

「いや、LINE。」

そう言ってだるそうにスマホに手を伸ばし相手を確認する。

「…やっぱり。二宮さんだわ。」

「…え、二宮さん!?何で!?理解が追いつかない!」

「さっき登校中に出会して、面倒いから説明しなかったんだよ。…てか、当真のテンションに私の理解が追いつかない。」

ええ〜!なんて言う当真を他所に適当にLINEを返す。

横で当真がうるさいので、眠気がどっかに飛んでった。

「いや、二宮さんの話はいい。あんま聞きたくない。それより、その眼帯。どした?中二病卒業出来てなかったのか?」

本当に心配そうに当真が聞いてくるもんだからイラつく。

「中二病じゃないわ!昨日、たまたま暴力男に当たっちゃって、顔とか殴られたんだけど、」

「マジかよ…病院行ったか?」

「いや、目は殴られてない。これは、」

「なに、」

あまりにも真剣な眼差しで聞いてくるので、答えるのが戸惑われる。

「これは、」

「うん。」

「…笑わないでよ?」

「笑わねえよ。」

「…相手の、精液入った。」

「………っははは、何だそれ!」

「っ、笑わないって言ったのに!」

案の定当真は大爆笑。

だから言いたくなかったんだ。

ため息をつきつつ、まだ目がゴロゴロして痛む。
眼帯に手を添えていると、それに気づいたのか、当真の笑い声が止んだ。

「てか、それこそ病院行かなくていいのかよ?」

「…行った方がいいんだろうけど、行きたくないわー。」

「は?何で?痛くねーの?」

「…物凄い痛い。でも、説明したくない。」

またしても当真は大爆笑し始めた。

そんなに笑ってると、先生に見つかるからやめて欲しい。

「っひ、はは、ふぅー。俺がついてってやろうか?」

笑いすぎて出た涙を拭って当真がそう言った。

「…ありがと。でも、二宮さんが連れてってくれるって言うからいい。」

「…あ、そう。」

拍子抜けしたようにそう言って、当真はまだ寝れる。と眠ってしまった。

当真の明るさにはいつも助けられている。

今日だって、本当は顔中怪我をしている状態で学校になんて来たくなかったし、登校中に二宮さんに会った時は本当に帰ろうか迷った。

でも、廊下で欠伸をしながら歩いている当真を見て、咄嗟に声をかけていた。

当真の隣に座った途端に安心して眠ってしまっていた。

今の私が笑っていられるのは、間違いなく当真のおかげだ。

「…ほんとに、ありがと。」

小さく呟いた本音は、空中に溶けて無くなった。