11.Overstrike and arrogance.

東さんに謝罪をして狙撃訓練場を後にする。

そこで出会したのは個人的に目の敵にしている二宮さんだ。

「…どうも。」

「ん、ああ苗字か。」

この人は、つい最近の入隊式で入隊したのに、多めのトリオン量でシューターを代表する隊員みたいになっている。

まあ?トリオン量が多いって言われてるけど?私よりは?少ないし?

私にかかれば?孤月を五回は出し入れ出来るって言われたし?

脳内で二宮さんを何とかして貶めようとしていたら、顔に出ていたのか、二宮さんに睨まれた。

「何か用でもあるのか?」

「…無い、訳でも無いですけど?」

「何で疑問形なんだよ。」

太刀川さんと同い年の筈なのに、なんか怖い。城戸司令くらい怖い。

「その、最近シューターが流行ってるから、どうかな〜って思って。」

「…どうって、太刀川の次に強い孤月使いが何でシューターなんかに興味持ってんだ?」

すごく嫌そうな顔で言われた。

「そうですよ。私の実力、太刀川さんの次なんです!…でも、太刀川さんにはどうやっても勝てません。だから、」

「…だからってなんでシューターなんだ?」

心底謎。という面持ちで聞いてくるので、逆に不思議だった。

「…私、トリオン量が多いので。」

「なるほどな。でも、そこそこトリオン量が多いからって出来るポジションじゃねえぞ。」

その発言で理解した。

まあ、二宮さんが入隊したのついこの前だもんね。知らなくても無理ないか。

「…じゃあ、私にシューターの戦い方教えてください。そこそこのトリオン量でも出来ること、証明してみせます。」

「…面白ぇ。」

私のトリオン量で驚いたところをぎったぎったにしてやる。

そう意気込んで、訓練室へ向かう。

その途中、忍田さんにばったりあった。。

私が二宮さんと歩いているのを見て、少しだけ不満げに近づいてくる。

「珍しいな。名前が慶以外と歩いてるのは。」

「忍田さん!ふふ、今から二宮さんにシューターと戦い方を教えてもらうの。忍田さんも時間あれば見ててって!」

私が二宮さんをギタギタにする所を!

を思っていると、忍田さんが眉を下げた。悲しそうだ。

「…そうか、やっぱり孤月を使うのは嫌か。」

「いや!違う!嫌なんじゃなくて!戦い方は多く知ってた方がいいから!ね!」

何とか忍田さんに誤解されたくなくて、二宮さんに同意を求めるが、二宮さんは私が忍田さんとなんでこんなに親しげなんだ?という顔をしていた。

もう、なるようになれ。

とぼとぼ歩く忍田さんと手を繋いで二宮さんの後ろをついて行く。

思ったより忍田さんがショックを受けているので、手を繋いだが、本部長が中一女子の発言に一喜一憂するのはどうかと思う。

訓練室につき、忍田さんを訓練が見やすいところに座らせて二宮さんに戦い方を教えてもらう。

トリガーにシューターのチップを入れて準備完了だ。

試しに二宮さんと五本勝負をすることになった。

「負けても泣くなよ。」

「そんなこと言ってられるのも今だけですよ。」

そんなことを言っていたら戦闘開始の合図がなり、教えて貰ったとおりにトリオンキューブを出す。


すると、手元に凄い大きさのキューブが出た。

なんだこれ、でかいな。

そう思って二宮さんの方を見ると、二宮さんのキューブもそこそこ大きかった。

私のキューブを見て驚いている二宮さんにとりあえず弾を当てるために飛ばす。

「っち、いきなり全攻撃かよ。」

よく分からないが、滅多打ちにすることを全攻撃と言うらしい。

なんかカッコイイな。

そんなことを思っていたら、知らん間に変な起動で飛んできた弾にやられた。

「…今のが変化弾か、くそっ。」

その後も勝負は続き、結局私が取れたのは一本だった。

ぎったぎったにしてやるはずだっだのに、私がぎったぎったににされた。

しょぼくれていると、二宮さんと忍田さんが寄ってきた。

忍田さんはさっきと打って変わってめちゃくちゃ元気だった。

「苗字、お前トリオン量が多いなら先に言っとけ。お前のトリオン量は完全にシューター向きじゃねえか。」

「…言いましたよーだ。それに大体のボーダー隊員は私のトリオン量が多いの知ってるし。」

負けたのが悔しくて、テキトーな敬語で返してしまう。

「名前、凄かったぞ!今日初めて使ったトリガーで、しかも訓練を詰んだ二宮から一本取るなんて、近距離程じゃないがシューターも向いてるな!」

「…四本も負けましたよ。向いてますけど、二宮さんよりもトリオン量多いのに、有利なのに負けました。」

そんな事をうじうじと言っていると、二宮さんが当たり前だ。と口を出してきた。

「お前はトリオン量が多いからって火力に頼りすぎだ。まあ、俺も同じ節はあるが、とにかくもっとほかの弾の使い方を練習しろ。そうすれば少しはましになる。」

「…はい、絶対勝ちますから。」


この悔しい思いをいつか晴らすために、私は当分シューターの訓練をすることに決めた。