今日は天気がいいのですが、私の心は曇天です。
それもそのはず。嵐山隊で唯一の癒しになるはずだった柿崎さんが隊に入らない事になったのである。
「…柿崎さんっ、なんでえぇえぇ〜!!」
「あー、すまんな。苗字、俺に広報は無理だ。」
「私の方が無理なのに、マスコットとして入れられた私は?私の立場は〜!?」
今、食堂で柿崎さんを引き止めている。
何とかして嵐山隊に入ってくれないだろうか?時君はまだ仲良くないので近寄り難い。佐鳥は論外。嵐山はもっと論外。遥さんは尊すぎて近づけない。
つまり、私には柿崎さんしか居ないのである。
「い〜ひぃ〜!頼みますよぉ〜!」
「いやいや、無理なものは無理だって。」
「…ちぇっ、柿崎さんって意外と押しに弱そうなのにな〜。」
「っな、やっぱり押せばなんとかなるって思ってたな!?」
柿崎さんはイケメンで男らしいので、最初こそめちゃくちゃ避けていたが、話してみればめっちゃ良い人で全然怖くなかった。
なのでこのようにいちゃついていても平気なのである。
「…愚痴ぐらいなら聞いてやるから、頑張れよ。広報。」
「…はぁ、簡単に言ってくれちゃって、なんでグラビアとかしないといけないのか謎ですよ。」
「…はあ!?グラビアやるのか?」
「はい。次の撮影で。水着にトリガー持って、海のポスターの撮影らしいです。」
「…なんじゃそりゃ。」
柿崎さんは頭を抱えてしまった。
人のことをここまで自分の事のように悩めるなんて、もはや才能だ。と思いながら、柿崎さんのつむじを押した。
「っ!?なんだ!?」
「…つむじ〜!」
「…呑気だな、いいのか?グラビア。断ってもいいと思うけど。」
「いいんです。どんな形であれ、ボーダーに貢献できるなら。」
そう言うと、柿崎さんはなんていい子なんだ!と言いそうな顔で物凄く優しいオーラが出した。
ぶっちゃけボーダーに貢献と言うよりは、忍田さんの役に立てばという感じなのだが、これを言ったら台無しになるのでこれ以上喋るのは辞めた。