外は雨でじめっとしていて、こういう日は空だけでなくなんだか気分もどんよりしてくる。
幸い今日は日曜日。いつもなら早起きして朝ご飯を作るところだが今日はもう少し寝ていよう。
シノはシーツを掛け直してもぞもぞ暖を求めてソーにぴったり寄り添った。
次にシノが目覚めたのは昼前だった。キッチンの方から何か物音がして、だんだん意識が覚醒してくる。手で隣を探ればそこにあるはずの温かみがない。
「ソー…おはよー…」
「おはよ。もう少しで出来るから待ってな」
「…ん、分かった。…ちゅう」
「はいはい。…ちゅ」
触れるだけのキスをしてシノは顔を洗いにいく。
基本食事はシノが作る事が多いがソーもある程度料理ができる。こうやってソーがご飯を作る日も少なくはない。
ソーが作った海鮮パスタを昼過ぎ頃に食べ終わって二人は暇を持て余していた。
昨日は二人で買い物に。課題は金曜日にもう既に済ましてある。とくにしたい事はない。
(掃除でもしようかなあ、お腹いっぱいで動きたくないなあ、雨だから洗濯もできないし)
シノはリビングのソファで横になりながら特に興味のないソーのバイク雑誌をペラペラめくる。
風魔法を応用したかなりのスピードが出るバイクや、水中や空中を走るバイク、いろんな種類がある。
ソーのバイクは黒のごつい大きめのバイクで、見た目と性能両方にこだわったと熱く語っていたがシノにはサッパリ分からなかった。
「シノ」
ぱさ、とシノの手から雑誌を取り上げて目の前に座ったソー。今にも甘く蕩けそうな声でソーが自分の名前を呼ぶ。あまりいい予感はしない。
「シノ…こっちおいで」
ソーに導かれて膝の上に跨った。ソーは大きな手をシノの着ているシャツの下に潜り込ませ小さな胸の突起を弄る。
「まだ昼じゃん…っ、やぁ、ひ」
建前だけの抵抗はソーからしてみれば自分を煽るだけの材料でしかなくシノの乳首を弾いたり、捏ねたり、押し潰したり、すっかり大きくなったそれを蹂躙しながら唇を重ねた。
舌を絡ませ、吸い付くようにシノの口内を堪能していると、息が苦しいのかシノは顔を赤くしてたまに鼻から吐息を漏らしている。
「ふっぅぅう、ん、ふぅっ」
目尻に涙を溜めながらも、体は正直なようで腰を揺らしながらソーの太ももに陰部を擦り付ける。その淫靡な様子にソーは思わず笑みを零しながら乳首を弄っていた手をシノの口元へ持っていき、唇を離して代わりに二本ほど指を咥えさせる。
ちゅぱちゅぱと母親の乳を吸う赤子のように熱心にソーの指を咥え舐めるシノ。
「そんなに強く吸ったら指千切れる」
「ちゅっ、んむ、千切れないし…ちゅ、ちゅ、ちゅむ」
シノはスイッチが入るととても厭らしくなる。
平凡な顔立ちが熱を孕んで卑猥な表情になるのだ。
「ひゃ、あ、ぅぅ、あぁぁっ」
シノに咥えさせた指を、背中に沿って尻まで滑らし、アナルにつぷりと挿れる。一本目の第一関節まで挿れて少し慣らし中のキツさに余裕ができれば一本目の指ごと二本目も第二関節まで深く挿れる。
シノはその快楽に嬌声をあげた。
「あっ、あっ、ゆびぃ、くるし…っぁあっ」
背筋を弓なりに反らして感じるシノはぴゅく、ぴゅく、と勢いのない零れるような軽い射精をしてイッた。
「後ろを指で弄られただけイッたのか?淫乱なやつだな…」
「らって、そぉが、ん、あ、アっ」
「俺のせい?」
「ひああぁっっ」
指を中でぐるりと大きく掻き回し何度も前立腺を刺激する。
ある程度アナルを拡げたら一度指を抜き、ソーはズボンを下げ陰茎を取り出しシノのアナルに入るか入らないかぐらいのギリギリで出し入れする。
「や、っあ、じらさ、ないでぇっ」
「じゃあかわいくお願いできるな?」
浅いところをゆるい動きで擦りながら乳首を弄る。それだけでシノの顔はとろとろに蕩けていた。
息を荒くして、頬を赤らめて、あまりの快楽に全身が震えている。
「ソーっ、おねが、ちゃんと、挿れてぇっ」
腰を振って両腕を自分の首に回し、キスをねだりながら蕩けた顔で切なそうにオネダリする様子に、平凡な顔なはずなのにソーはとてつもなく色気を感じる。
自分と同じ男の筈なのに。こいつはどうしてこんなにかわいいのか。
ソーは浅いところまで挿れていたペニスを一気に奥まで突き刺した。
「ひ、あぁぁあああっ」
「くっ、ぅ」
指で慣らしたおかげで奥まで挿れることは出来たもののあまりのキツさにそこから動くことは難しい。子供の腕ほどの太さのあるソーのペニスが大き過ぎるのか、シノの締め付けが良過ぎるのか、恐らく両方だがシノはまた射精した。今度は精液が勢い良くソーの腹にかかっていた。
「はっ、あ、おっきぃ…ひぁ、あ」
「動かすから…力抜け…」
「ひぁっ、あっ、むり…っくるしっ」
下から激しく揺さぶるように内臓を突き上げられる感覚にシノの脳に電撃が走るような快楽が過る。目の前でチカチカと光る星が見えるような気がした。
「もっ、またイくっ、ぁっあっああっ」
「くっ…俺も…っ」
どぴゅ、とシノが三度目の射精を迎えた瞬間、ソーがその後を追うようにシノの中に熱を吐き出した。
「はぁっはぁっ」
シノの荒い呼吸に、汗ばんだ額に前髪が房になって張り付いている。ソーはそれを手櫛で直してやりちゅ、とリップ音を鳴らしてシノの額に口付けた。
「二回戦、突入していい?」
「はぁ…っは、……かわいくお願い、できたらいいよ」
さっきの仕返しのつもりなのか、顔を林檎のように赤くして淫らに笑って誘うシノが一番かわいい、とソーは思った。