バカップルwith大寿くん@


(※数年後、大学生ぐらい)(※if)

「大寿くん、山手線ゲームしない?」
「オレはそんなくだらない事のために休日に呼び出されたのか? わざわざお前の家まで?」
「お題は竜胆くんの好きなところで!」
「ない」
「はあ⁉︎ ないって何⁉︎ 竜胆くんあんなに優しくて素敵で包容力があって顔もかっこよくて、やっぱり鍛えてるから体があったかいんだよね……抱き締めてもらうとよく寝れるの。こう、全身竜胆くんに包み込まれるとね、安心して、もう朝までぐっすり。でもたまに、幸せすぎて寝たくないなあって思って私がぐずると、竜胆くんは仕方ないなって笑って朝起きても一緒にいるよって、キャー!」
「一体オレは何を聞かされてるんだ」
「あとねこの前ね、外に買い物行ってたら雨降ってきちゃって、たまたま近くにあったコンビニで雨宿りしたの。私傘持ってないし手ぶらだし携帯も財布も家に置いてきててさ、うわぁーどうしよっかな豪雨じゃん絶対これは当分止まないわって思ってたらさあ、ねえ、この後何があったと思う? 当ててみて、ほらほら早く。はい、十、九、」
「そもそも買い物に行ってなんで財布を家に置いてくんだよ」
「二、一、はいハズレー! 大寿くんアウトー! もう言っちゃうからね? あのね、あのね、竜胆くんが……迎えに来てくれたの! キャー! 大好き! 竜胆くん好き! 全部好き!」
「雨が降った時点で予想出来た展開だろ」
「それで竜胆くんったら、コンビニに飛び込んでくるなり私のこと抱き締めてね、心配かけさせんなよって言ってくれたの! 携帯も財布もいつもの鞄も全部部屋に置きっぱなしで書き置きもないのに私がいないから心配してくれたんだって! ねえ優しすぎない⁉︎ はあ〜、好き!」
「オレは行き先告げずに買い物に行ったお前をすぐ見つけてる灰谷が恐ろしいが」
「そうそれ、私も気になったから聞いてみたんだけど、竜胆くんなんて言ったと思う? 愛の力だって! 愛、愛だよ! 私がどこにいたって分かるって言われちゃった……めちゃくちゃ嬉しい……愛の力ってすごい……」
「単純にストーカーじゃねえか」
「あっ、それからこれは大寿くんに話しておこうと思ってたんだけど、この前大学で変なサークルに絡まれたじゃん。なんか救済がうんぬんかんぬんみたいなさあ。そういうことがあったんだよーって竜胆くんに話したら心配でたまらないからもう大学やめてずっと家にいてって言われちゃったんだよね。でも流石にここまでやってきたのに中退は嫌だったから、大寿くんと会いたいから大学はやめないって言っといた!」
「おいふざけんなよ、気狂いの痴話喧嘩にオレを巻き込むな」
「えーっ、痴話喧嘩とかやめて照れるから! 竜胆くん納得してくれたけど、大寿くんと話したいって言ってたから今度三人で会おうね!」
「最悪だ……」