きらりと星が流れていくのを見つめる。
見慣れた景色にため息をつきながら、自分のスマホを手に取って慣れた手つきで文字を打った。
『またすり抜けちゃったよ〜!』
SNSにそう投稿して間を置かず、スマホから通知音が聞こえる。
『また悪あがきしてるのか』
最近親しくなったユーザー名と、見慣れた小さなピクセルのアイコンを確認すればくすりと笑いながら相手に返信する。
アイコンや自分の投稿に反応してくれている所から、きっと相手も同じキャラクターが好きなのだろうと親近感を覚えながら、何気ないやり取りが続いた。
『だって、キィニチ欲しいもん』
『石がないって騒いでたのによくやるな』
『それはそれ、これはこれ』
ここ最近やり取りを続けている相手の呆れているであろう内容に笑いながら、コントローラーを握る手に力を入れる。
「まだ期間あるし、石集めようかなあ」
『全然駄目だった』
『まだやってたのか』
痛々しい結果を添えた投稿をすれば、すかさず返事が付いてくる。
『推しはなんぼあってもええですから……』
『ほんとに好きだな』
『そりゃあ好きだよ!愛してる!』
そんなくだらないやり取りをしていれば、ふと公式アカウントから新しいキャラクターの情報が投稿された。
「え、えっ!かっこいい〜!可愛い!」
ビジュアルを眺めて、説明文を読んでからいつものように拡散しつつ自分の感想を吐き出していく。
『好きだ〜!欲しい……でも石がないから集めなきゃ』
途端に始まる考察や性能予想や素材予想、そんなものを眺めていればふといつも返事をしていた相手が居ないことに気付く。
タイミングが合わなかったかな、とまた浮上してきた時にでも新情報の話をしようと思えばダイレクトメッセージの方へ通知が飛ぶ。
「さっきのは何だ」
「もう心変わりしたのか」
「あんなに好きだなんだと言っていたのは冗談だったのか」
「こっちが先にお前を見つけたのに」
──普段と様子の違う、異質なメッセージが次から次へと送られる。
「ひ……っな、何」
ぞわりと鳥肌が立って、思わず後先考えずに相手をブロックしてしまう。
随分優しくしてくれていたのに、過激派だったのだろうかと複雑な気持ちになりながらダイレクトメッセージも消そうとすれば、新着メッセージが飛んでくる。
「もういい、わかった」
「な、なんで、ブロックしたのに」
止むことの無い通知に戸惑えば、自分のスマホから扉を開けるような音がした。
それはいつも、聞き慣れた、起動した時のあの扉の音で。
「来てくれないと嘆いて他にうつつを抜かすなら、こっちから迎えに行ってやる」
繧ゅ≧縺九∴繧後↑縺
やったね!おめでとう