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霞と共に、水麗族の湖へ向かう。
水麗族は、草木がたくさん宿る森の
奥深くにある湖の中で暮らしている。
霞「いい?絶対に無くしちゃ駄目よ」
『わかってるよ』
二人は湖へ飛び込み進んでいく。
少ししたら、皆が暮らす街並みが現れた。
「霞様、おかえりなさいませ」
霞「ただいま」
『ただいまー!』
笑顔で皆の方を見る紫陽花。
だが、誰一人目を合わせず答えてくれない。
『こんにちはー!』
「……」
『……っ、』
家に着き、紫陽花は黙って立ち尽くす。
霞「紫陽花…」
『…どうしてなの?』
霞「え?」
『どうして皆は私のことを無視するの?』
潤んだ目で霞を見つめる。
霞も「それは…、」と言葉を濁してしまう。
『皆が言う私の不思議な力って何?』
霞「紫陽花…」
口を閉ざす霞。
それを見て、紫陽花は
目をギュッと瞑り、再び元の笑顔に戻った。
『ごめん、お姉ちゃん』
霞「え?」
『そんなこと、お姉ちゃんも分かんないもんね。
強く当たっちゃってごめんね』
霞「紫陽花…」
『ちょっと休んでくる!』
霞から離れ、薄暗い場所でしゃがみこむ紫陽花。
『私の不思議な力って…一体何なの?
そんなものないじゃない…、』
紫陽花は四魂のかけらを
胸元から出し、じっと見つめる。
かけらはピンク色にキラリと光った。
『私は皆が大好きなのに…。
どうして皆は避けるの…、』
紫陽花は小さくうずくまり、
唇を噛み締めながら涙を流したのだった。
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