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霞の身体を巻き付けた蔓は、
そのまま男の方へ引きずられていく。
『お姉ちゃんっ!!!』
?「くくく…」
男は霞の首元に新たな蔓を伸ばし
一気に締め上げていく。
霞「…っかは、!」
『お姉ちゃんっ!!!』
霞の首が赤く鬱血し始め、
霞の瞳からは苦しさの涙が流れていく。
『やめてっ…お願いだからやめてっ!』
?「ならば…渡すか?四魂のかけらを」
紫陽花は唇を噛み締めながら、
胸元に閉まっていた四魂のかけらを取り出す。
手の平で綺麗に輝くかけら。
『………』
これを渡せば、姉の霞を助けることができる。
だが、それはかけらを汚すのを手伝うということ。
そんなことをしていいのか…。
『仕方ないよ…お姉ちゃんの命にはかえられない』
紫陽花は少しずつ男に歩み寄る。
霞「…だめっ!」
『え…?』
目を見開き顔をあげる。
そこには、苦し紛れに言葉を発した
霞が叫んでいた。
霞「紫陽花…渡しちゃだめ…」
『でも…お姉ちゃんが…』
霞「こいつに渡したら…かけらがっ…」
『でもっ…!!』
?「………うるさい女だ、」
そう男が呟くと、蔓を素早く動かし、
霞の胸元を一気に貫いた。
『………え…、』
霞「……っ、」
ズボッと体から蔓を抜かれ、
地面に放り捨てるかのように
霞が地面に叩き落とされた。
『え…うそ……お姉ちゃんっ!!』
慌てて霞の元へ駆け寄りそっと体を抱き上げる。
胸元を見ると、大きな穴が開き
血が溢れだしていた。
『うそだ…うそでしょ…お姉ちゃんっ』
霞「…紫陽花、」
血で真っ赤になった手で
優しく紫陽花の頬を触る霞。
紫陽花は涙をためながら霞の手を握る。
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