それを認識したのはいつだったか。街中で美しい男を見かけることに気が付いた。白い色彩もあでやかなその横顔が忘れられず、彼を追いかけるようになったのだ。 幾日も幾日も彼を探し続けた。そうしてとうとう、彼の腕を掴んだ。その瞬間に、己の身体がビルの屋上から投げ出されていることに気が付いた。 フェンス越しには、あの美しい男がこちらを笑って見下ろしているのが見えた。陽に透けるまつ毛は白く、この世のものではないように思える。 ああ、終わりにこんな美しいものが見られるとは。なんと幸せなことだろう。