体育のあとの現国なんて、皆眠くてしょうが無い。うつらうつらと舟をこぐ同級生の中、朗読に指名された手塚くん。 眠くて今にも閉じそうだった瞼が、手塚くんの声を聞いた途端にぱっちり覚めた。男の子らしい低い声と、しゃんと伸びた背筋。 中学生の頃の思い出って得てして朧気なものだけれど。あの夏の日の教室を、今でも時折思い出す事がある。