こんな夢を見た


「…効いたようだな」
「は…!?」

すぐそばにしゃがみ込んだ舳丸、わたしの顔を覗き込んでくる。どういうこと…?!

「また気持ちいいくらい上手く引っかかってくれたな」
「な…何言って…」
「人からもらったものにはもう少し警戒心を持てって言っただろ」
「…!」

まさかあのまんじゅう…!?
信じられないという思いで舳丸を見上げる、舳丸は無表情だけど、その目になにかぎらりと光るものを見つけて青ざめる。まずい、この状況は非常にまずい。

「み、舳丸くん、っ、…」
「……」
「ま、まって、話し合お…っひゃ!?」

するりと頬に触れた指一本に、びくりと体が跳ねる。過剰なほどなそれに顔がさらに熱くなる。
舳丸も一瞬驚いた顔を浮かべた後、珍しく笑みを浮かべる。わたしとってはその笑みも危険信号にしかならない。

「…お前の体には効かないものかと思ったが…大した効き目だな」
「っ…は、この…!」

ぐぐっと体を持ち上げる。このまま横たわっていてはそれこそ舳丸の思うがままだ、歯を食いしばって体を起こす。

「効き、目…?はっ、なんの、ことかな…?ただの、はあっ、筋トレ…っで、息上がってただけ…だから!」

舳丸にはやせ我慢だなんてお見通しなんだろうがそうでもしないと本当に流されてしまう。ぐ、ぐ、と緩慢な動きで腕立て伏せをする。が、ものの5回ももたなかった。べしゃりと倒れ込んだ反動で胸が畳と自重に潰される。想像以上の刺激に思わず息を飲む。

「…もうおしまいか?」
「〜っ」

声がいつもよりワントーン明るい、この野郎、楽しんでやがる。
くそ、くそ…くそ!!悔しい、悔しすぎて涙出てくる、こんな風にわけわからない薬?を盛られていいようにされるなんて絶対嫌だ。ぎりっと歯を食いしばって再度体を持ち上げる。ふらふらする足取りで部屋を出て行こうとすると、さすがに舳丸に止められる。

「どこ行くんだ」
「はあ…っ、汗、かいたし…お風呂…」
「行かせると思うか?」
「え、あっ!」

ぐっと後ろから羽交い締めにされる。なんとか舳丸から離れようともがくけどびくともしない、そうこうしているうちに舳丸の手が着物の合わせからするりと中に入り込む。

「観念しろ」
「あ、だ…ひあぁっ!?」

くに、と突起を摘まれる。強さ自体は大したことない、むしろ弱いくらいの力なのに、びくびくと体が過剰に反応してしまう。なに、なにこれ…!

「…感じてるな」
「ぅあ、あっ、やだあっ」

体の制御ができない、舳丸の声が耳に吹きこまれるだけで腰が砕けてしまう。かくっと力が抜けたわたしに従って、舳丸も足を折る。引き寄せられて、いつのまにか胡座をかいた舳丸の足の間に収まる形になった。

「あっ!だめ、だめ!」
「どこがだめなんだ」

着物を乱しながら下へ下へと降りて行く舳丸の手が、わたしの体の中心に触れる。濡れた感触、はしたない音。思わず唇を噛み締めると舳丸が背後でふっと笑う気配がした。

「気持ちよすぎてだめ、か?」
「あっ、やだ、みよ…!」
「腰揺れてるぞ」
「ゆれてな、いぃ…!」

羞恥を煽られ、体の熱がどんどん上がっていく。このままじゃダメだとわかっているのに、抵抗のしようがない。はしたなく蜜をこぼすそこには触れず、周りをゆるゆるとなぞる指先に気がおかしくなりそうだ。

「日向、俺は怒ってるんだぞ、わかってるのか?」
「あ…ん、はぅ…」
「なあ」
「や、あああっ!!」

突然ぐちゅと膨れた秘豆を擦られる。加減なく刺激を与えられ、脳髄まで電流が走った。大袈裟なほど跳ね上がる体を抑えて、なおも舳丸はそこを捏ね回す。

「俺から逃げるだけならまだしも、別の男に助けを求めるとはな」
「ひあっそこ、だめぇ!」
「そんなに仕置が欲しいのか?」
「ちが、ちがうぅ…やあっ!」

容赦なく与えられる刺激にもう何が何だかわからなくなっていく。必死に否定の言葉を紡ぐが舳丸はどこ吹く風、それどころかわたしが否定の言葉を口にしようとするとより強い快感を叩きつけられる。
だだただ快楽だけを拾い続けて、他になにも考えられなくなる思考。あつい、からだ、あついよ。

くいと顎を掬われ振り向く形になる、舳丸の目は依然鋭いままで、でもその中の情欲がはっきり見て取れてお腹の奥がきゅうっと切なくなる。無意識にちゅ、と親指に吸い付くと、舳丸の目が細められた。そしてそのまま口の中に指を突っ込まれる。ぐちゃぐちゃいいように口内を荒らす指、なすがままにされているのがどうしてこんなに心地いいんだろう。

「言え、お前の口で」
「あっ、やあ…たす、け…」
「助けてやれるのは俺だけだ。だから、言え」

こんな状況を作り出しておいて、今なお私を責め苛んでいる張本人のくせに何言ってんだ、なんて素面なら拳骨の一発でも喰らわせていただろう。でも碌な思考もできない、ただ与えられる快楽の波に強制的に溺れさせられているわたしにはそんな判断できなかった。ただ舳丸の望むまま、諭された通り言葉を口にしてしまう。

「み、みよ…っだけ…だから、ぁ…」
「…」
「おねが…ぃ、みよ、ぜんぶ、あげるから、…たすけて…みよし、まる」
「…ああ、」

たすけてやるよ

「…っ、み、あ、あああっ!!」

その言葉とともに体の中心を貫く熱。圧倒的な質量と、有無を言わさず開始された律動に涙が散った。もどかしさなどない、十分すぎるほど与えられて思考が追いつかない。足りないところにぴったりはまる、熱も大きさも硬さも、これ以上ないほどに馴染んでいる。いつのまにかこんな風に作り変えられていた。
優しく笑う舳丸を目にして、体に震えが走る。一体どうしたというんだろう、胸が苦しくてたまらない。必死で舳丸にしがみつきながら襲ってくる快感に耐える。

「…いい子だ、」

そのまま掴まってろ、そう言ってますます抽送が速くなる。くるしい、こわい、きもちいい、こわい、わたし、どうなってしまうんだろう。

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