6くらい


こっちにおいでといえば疑うことなく近付いてくる素直さに苦笑いがこぼれた。信頼されていると言うことなのだろうが、その無防備さが見ていて不安になる。なに?と尋ねてくる日向になんでもないと答えればなんだそれと訝しげな顔をするものの、離れることはなくそのまま俺に寄りかかって本を読み始めた。暫くそうしていると、終いにはうとうとと船を漕ぎ出す。様子を見守る、結果は分かっているが。案の定肩に頭を預け夢の世界に旅立った日向の体を引き寄せる。少し眉間にシワが寄るが、宥めるように体を撫でればすぐに穏やかな寝顔に戻る。そのまま薄く開いた唇を舐め上げても、己のそれを押し付けても、眼を覚ます様子はない。起きていれば間違いなく炎の餌食だが、眠っている日向は何があっても起きないのだ。ちゅる、と舌を口内に挿し入れ、日向のそれを吸い上げる。ふっと鼻に抜けた声。眠っていても感じるのか、堪らなくなって舌と舌を絡み合わせた。あまい、日向の味。クセになる。

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