椿時雨
「見てるよ」
ずっと。見ていたよ。初優勝も、防衛戦もずっと。君がどこを見ているのか、何を考えているのか、ずっと見ていたんだよ。
「だから、知ってるよ。あの雨の日、わたしを助けてくれたのはダンデだよね」
最初はオノノクスが助けてくれたんだと思った。でも、あの後しばらく、君が左手を庇っているのに気がついたの。その、手の傷、私を庇ってできたものだよね。
- 22 -
*前
次#
ページ:
omega
年上の彼女
花の名
帰ってきた彼女の話
ALICE+