キャンバスに映る貴方
第二話





chapter:恋慕





だけどそれは、僕の容姿のせいもあってか、不思議と誰もその感情について、おかしいと思わせてはくれない。



――茶褐色の自毛である細い髪と、華奢な身体。

長いまつ毛に覆われたぱっちりした目は女性のようなのだろう。

そんな容姿だから、僕はこの学校で皆から綺麗だと持てはやされ、毎日のように同性から告白されている。



男子校であるこの場所には、当たり前だけど女子がいない。

だからだろう。

この学校では同性愛もよくあるものになっている。


この学校で同性愛が可能なら、僕だって藤堂くんに告白したい。


だけど、それができないのは、彼を狙っている人達がたくさんいるからだ。

彼も、僕のように皆から慕われている存在なんだ。


ただし、彼は僕のように顔を合わせるたびに告白されるのではなく、影からこっそり見つめられ、そうして恋慕されるタイプ。

それはそうだろう。

だって、彼にはとても近づけないような気迫がある。


なんだか近寄りがたい雰囲気が備わっていて、それでも格好良い彼に近づきたいと願ってしまう。



瞳と同じで黒い色をした艶やかな短髪。

細い眉と、一重の切れ長な目に、高い鼻。

その下にある薄い唇。

彫刻でできたような端正な顔立ち。

この学校の制服である紺色のブレザーは、引き締まった身体を覆い隠せない。

グレーのズボンから流れるような長い足。

たかが高校の制服。

それなのに、なぜだろう。


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