キャンバスに映る貴方
第四話





chapter:恋心





「いやっ、離せ!!」

「嫌だ、ずっとずっとお前が俺の方を向くのを待っていたのに、お前は全然見向きもしない!! もう限界だ。我慢できない」


「いや、いやだっ!!」


グイッ。

掴まれた腕が、恭一の方に引っ張られた。

するとすぐに、僕の身体は仰向けにされて、机の上に押さえつけられた。

僕に覆いかぶさってくる恭一。


胸板を押して、拒絶するのに、びくともしない。


自分の力の弱さに嫌気がさす。



「心桜……」

「っつ、いやだっ!!」

耳元で愛おしそうに呼ばれても、気持ち悪いばかりで、少しも嬉しくはない。


精一杯抵抗している僕の両腕が、恭一の片手で軽々と捕らえた。

「いやっ、離せ!!」

「大きい声を出したら先生に見つかるぜ? こんな格好を見られたくないだろう?」


そう言うと、僕の両手を頭上に束ね、もう片方の手で乱暴に、ブレザーとカッターシャツのボタンを引き千切った。

弾き飛んだいつくかのボタンが、カラカラと、乾いた音を立てて床に落ちる。

その音は、僕の耳に、やけに大きく響いた。


「心桜、心桜っ!!」



ビリッ!!

僕を求める恭一の手が、これが最後だと言わんばかりに、僕が着てる最後のシャツを引き千切った。



「ああ、綺麗だね心桜……。綺麗な肌だ……」


あらわになった上半身を、恭一は舐め回すように見下ろしてくる。


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