chapter:恋心 愛おしげに呼ばれても、全然嬉しくない。 悲しい涙が、頬を流れ続ける。 僕の両脚が、彼によって持ち上げられ、秘部があらわになった。 「綺麗だ……。ここは赤いね。ここをたっぷり可愛がって、ずっと奥に貫いてあげるからね?」 後孔に生ぬるい息が注がれた。 「……っつ!!」 恭一に抱かれてしまうんだ。 観念して目を閉じたその時だった。 「心桜っ!」 僕の名前を呼ぶ声と一緒に、恭一という重石がなくなった僕の身体が、宙に浮いた……。 僕の身体は力強い腕に包まれて――。 目の前では、無様に倒れ込んでいる恭一が見えた。 え? え? え? なに? どうしたの? 何が起きているのかもわからず、僕を抱きしめている人物を見れば――……。 そこには、眉尻を上げて口元を引き結んだ――――涼がいた。 「先輩。先輩が心桜を想おうが想うまいが別に構いはしませんけど、心桜の気持ちを無視してそういう行為にうつるのは許せませんね」 ――涼。 涼だ。 「りょう……」 ……怖かった。 僕は向きを変えて、涼と向かい合うと、太い首に腕を回した。 「もう大丈夫です」 ボソリと耳元で囁いてくれるその言葉が、何よりも僕を安心させてくれる。 強張ってしまった身体から、余計な力が少しずつ抜けていく……。 涼は不思議。 |