chapter:Harem~砂漠に咲く花 ――それから3ヶ月が過ぎた。 腹部に重傷を負ったヘサームは、ナジさんの許可を得て、やっと動けるようになった。 ヘサームが弱っている時。 やっぱりっていうか、いくらか襲撃はあった。 だけど、言っただろう? オレは強いんだ。 襲撃して来た奴らを逆に、コテンパンに打ちのめし、牢に閉じ込めてやった。 ざまあみろ! オレを甘く見るからだ!! それで、話は変わって――……。 スラム街には、ヘサームの計画通り、水路が作られた。 母さんの病気は、ナジさんに診てもらい、適切な薬で今はすっかり元気になった。 妹のマスーメは、なんでも人を助ける仕事をしたいんだとかでナジさんの手伝いをはじめた。 ――で、オレはっていうと……。 ヘサームの養子になって、一緒に暮らしている。 でもって、いくらか襲撃して来た奴らを叩きのめしたオレの腕が見込まれ、晴れてヘサームの隊で副隊長に就任した。 今は、抜け荷の現場を押さえている最中だ。 「そこまでだ!! 覚悟しろっ!!」 月光だけが砂漠の砂を映し出す中、抜け荷を売買している男20人ほどを、ワーリー王のヘサームが率いる兵士20人と一緒に囲んでいた。 「こうなったらやけくそだ。相手になってやる!」 抜け荷をした奴らは、ジャンビーアを腰から引き抜く。 「アティファ副隊長に続け!! 遅れるな!!」 |