chapter:Night~捕らえられて そのおかげもあってか、外は真っ昼間だというのに、テントの中は太陽が沈みかけた夕方のように薄暗い。 それを補うようにして、天井ではオレンジ色の小さな豆電球がテントの中を照らしていた。 ――そしてオレは今、3人の男たちに品定めよろしく見下ろされている。 ココの奴らはみんな、金があれば偉いと思っている馬鹿ばっかりだ。 そんな奴らに見下されるのが悔しい。 何もできない自分が惨めで泣けてくる……。 だけど、こんなところで泣いたりしたら、弱い人間だと思われる。 たとえ金が無くったって……。 売られたって……。 コイツらには負けたくはない。 泣いたら負けだ。 だからオレは、眉尻をぐいっと上げた。 目の前にいる大人たちを睨(にら)み上げると、涙を浮かべないようにと歯を食いしばり、精一杯、虚勢を張る。 だけど、そんなオレの威嚇(いかく)は、奴らにとってどうということはなかった。 そりゃそうだよな。 なんたって、オレの両腕はきっちり縄で縛られてるし、この場で逃げ出そうものなら、母さんや妹のマスーメに迷惑がかかる。 それがまた、オレを惨めにさせた。 「お前の目は節穴か? こいつ……そこいらの奴よりもなかなかいい素材だとは思わないか?」 仲間に牙を向けられ、首根っこを掴まれたお頭と呼ばれる男は、とても冷静だった。 |