chapter:Meet Again~同衾 ゴクンと息を飲み、恐る恐る顔を上げる。 すると見えたのは……。 凛々しい眉に、すっと通った鼻と、薄い唇――。 オレよりも少し細い、輝く目をした、あの男。 見間違いようもなく、そいつはヘサームだった。 ヘサームが、王直属の兵士? だって、ヘサームは、盗みをはたらくオレを逃がし、それどころか食べ物まで与えてくれたんだ。 兵士なハズがない!! だけど……。 だけどもし、『助ける』という行為はオレと接近するためだとしたらどうだろう。 オレを逃がすためじゃなく、泳がせていただけだとしたら? オレが泣いた時、優しく抱きしめてくれた行為も、ただの演技だったとしたら……? そして、ココで抜け荷があることを知ったのは、オレの後をつけて来たからだったとしたら……。 タイミングの良さもすべて頷(うなず)ける。 それはまるで、突然大きな石で頭をぶつけられたみたいな衝撃だった。 「俺が連れ帰る。いろいろ聞きたいことがあるんだ」 「承知いたしました! おい、王の元へ引き上げるぞ!!」 兵士のひとりが号令を出し、引き上げを命じると、ひとり、またひとりと去っていく。 どうやらヘサームは、かなりの重役に就いている人間らしい。 |