chapter:Passion~アティファ 「いや、やだっ、オレのことを想ってもいないのに優しくなんてすんなっ!! ジャンビーアも、取り戻さなきゃよかったんだ!! そうしたら、オレは、ヘサームのこと、すごく好きだって理解しなかったのにっ!!」 泣きべそをかきながら、みっともなく声を上げるオレ。 まるで、手に入らないオモチャを欲しがって駄々をこねている子供みたいだ。 「……っく、っひっく……」 ああ、もう!! しゃくりまで上げちゃってるし……。 抱かれたことで、男らしさまで無くなっちゃったのか? 女々しすぎるだろ、オレ。 ……ほんと、最悪だ。 「アティファ? まて、君は俺を好いてくれているのか?」 「悪かったなっ!! もう消えるよっ!! ヘサームとも、もう会わないっ!!」 ――ああ、そうだ。ヘサームに呆れられる前に、早く出て行かなきゃ!! だけど、どこに? 帰る場所なんて、どこにもない。 汚いオレには、帰る場所なんて、どこにも残されていないんだ!! 「……っつ!!」 そう思うと、余計に涙が流れた。 それでも、オレは絶望を抱きながら、ココから出て行くため、腰を浮かせた。 体が鉛みたいに重く感じる。 それもこれも、オレが勝手にヘサームと両想いだと思い込んでいたせいだ!! 「アティファ!!」 |