chapter:☆・゜:*Happy Christmas*:゜・☆ 悠里がそう言うと、、昴の口角が少し上がった。 その表情は、嬉しいけれど、それに甘えてはいけないと自制しているようだった。 だったら、と――……。 悠里は、中々自分を許さない昴に、これまで言いたかった我がままを言おうと口を開く。 「ねぇ、昴。ぼくのお願い、聞いてくれる?」 ただでさえ、彼と同性の冴えない自分が、格好いい昴と両想いになり、身体を重ねることができる。 それなのに、これ以上の幸福を求めるのは、あまりにも図々しい。 昴には、呆れられるかもしれない。 そう思うと、不安でたまらない。 だから悠里は、昴から視線を逸らした。 「なんだ?」 昴の大きな手が、昴の頭を撫でる。 その態度が、何でも言っていいと、そう告げてくれているように思える。 だから悠里は、唇に言葉を乗せる。 「ぼく、昴と旅行に行きたい――」 それは今でなくていい。 ずっと先でもいい。 それでも、ふたりきりで、誰にも邪魔されずにのんびりと過ごしたい。 そう言った悠里の頭からは、先ほどまであった大きな手が消えた。 「だめ……かな……」 (やっぱり……) 昴は人気モデルだ。 けっして我がままは許されない。 ふたりの空間に、しばらくの沈黙が宿る。 なかなかやって来ない返事に、悠里は逸らした視線を昴に戻した。 すると……。 |