好きと言えない。
第二話





chapter:身代わり~秘めた恋心。





 それは高校受験も無事に終え、見事、志望校に入学したある日の休日に起こった。

 その日、昴も休日で、高校入学の祝いもかねて久しぶりに外出することになった。 

 少し離れた大きなデパートまで、昴の車でドライブがてら買い出しをしに、外出した時だった。


 昴のモデル仲間、樟葉(くずは)と出会う。

 彼は、モデル業界で昴と一二を争うほどの人気を誇っている。

 年齢は、昴と同じくらいだろうか。身長もあまり変わらない。

 榑葉の髪型は、流れるような短髪をした昴とは異なり、短い髪を逆立てていた。

 目は茶色で大きく、人懐っこい雰囲気ではあるものの、鼻筋はすっと通っている。口元は弧を描き、とても話し上手で明るい。

 榑葉はクールな雰囲気の昴とは対照的で、とても活気のある男性だった。

 榑葉は昴とは何かと張り合っているようだったが、悠里から見れば、彼らは好敵手といったところだろうと思っていた。

 昴は歩き疲れた悠里を気遣い、榑葉も屋上で休もうと言い出す。

 飲み物を買ってくると席を立った昴を見計らったかのように、悠里が恋心を抱いていることを知らない榑葉は、今スキャンダルになっている昴についての記事が真実なのかと尋ねてきた。

 スキャンダルの内容は、今売れ出しの女優との関係性についてだった。


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